日産シルビアS15スペックRは、スポーツ走行を楽しむオーナーに人気のFRクーペですが、ブレーキキャリパーの形状やホイールのオフセットによっては装着トラブルが起こることも。とくにホイールとキャリパーの干渉に悩まされることがあり、スペーサーやロングハブボルトの使用が必要になるケースもあります。本記事では、18インチ7.5J +48のホイール装着時に起こる干渉問題と、ロングハブボルト選定のポイントを解説します。
なぜS15スペックRはキャリパー干渉が起こりやすいのか?
S15スペックRはブレンボではなく日産純正の2ポットキャリパーを装備していますが、構造上横幅が大きく、ホイール内側との干渉が起きやすい設計になっています。とくにオフセット+48のホイールは、リム内側がキャリパーに近くなるため、クリアランス確保が難しいのが実情です。
純正ホイールや+35〜+38付近の社外ホイールでは干渉しにくいものの、+45以上の高オフセットになると注意が必要です。
5mmスペーサーでも当たる場合の対処法
今回のように+48のホイールに5mmスペーサーを装着してもキャリパーと干渉してしまう場合、さらなるスペーサー追加が有効ですが、同時にハブボルトの長さが足りなくなるという問題も発生します。
車検対応や安全性の観点からも、ホイールナットのかかり代は最低でも1.5回転×ピッチ数=12mm以上必要とされており、それを下回ると緩みや脱落のリスクが高まります。
ロングハブボルトは何mm延長が適切か?
ホイールナットのかかりを確保するために、装着するスペーサーの厚みに合わせてロングハブボルトを選ぶのが基本です。今回の例では、5mmでは当たるということから10mm〜15mmスペーサーの使用を想定する必要があります。
それに合わせて、純正より+15mm〜20mm長いハブボルト(全長65〜70mm前後)が推奨されます。S15純正のハブボルト長は約45〜50mmなので、トラスト、HKB、KYO-EI製などの汎用ロングスタッドボルトで対応可能です。
なお、スペーサーとロングボルトの選定ミスは大きなリスクにつながるため、装着前にかかり代(ナットのねじ込み長)を現物でしっかり測ることが重要です。
注意したい取付けの実例とトラブル回避策
以下は過去に多く見られた実例です。
- ・10mmスペーサー+純正ボルト → ナットのかかり不足で走行中にホイール脱落
- ・15mmスペーサー+65mmロングボルト → しっかり締結でき、干渉も解消
- ・汎用スペーサーでセンターハブが逃げてハンドルがブレた → ハブリング併用で改善
必ずハブリング付きスペーサーか、ハブセンターの精度に優れた製品を選びましょう。また、ボルトの打ち替えにはプレス機が必要なため、DIYが難しい場合は専門ショップでの作業をおすすめします。
まとめ:S15のホイール干渉には10mm以上のスペーサー+ロングハブボルトで対応を
S15スペックRに18インチ 7.5J +48ホイールを装着した場合、キャリパーとの干渉を防ぐには最低でも10mm以上のスペーサーが必要である可能性が高く、それに合わせて+15〜20mmのロングハブボルト(全長65mm〜70mm前後)の使用が現実的です。
安全性と強度確保のためにも、ホイールナットのかかり代をしっかり確保し、適切な製品と取付手順を守ることが大切です。ショップでの事前相談や実測確認を行いながら、安全・確実なカスタムを楽しみましょう。
コメント