スズキ・ウルフ90(T90)は、1990年代に登場した2ストローク90ccのスポーツバイクであり、その軽快な乗り味と独特のデザインで現在でも根強いファンが存在します。インターネット上で見られる車両には「フラットハンドル」と「アップハンドル」の2種類が存在するように見受けられますが、これはどのような背景によるものなのでしょうか?この記事では、ウルフ90のハンドル形状の違いに関する真相を探ります。
ウルフ90の標準仕様:基本はフラットハンドル
ウルフ90の純正状態では、比較的スポーティな「フラットハンドル」が装備されていました。これは低めのポジションで、前傾姿勢を取りやすく、軽量な車体との相性も良く設計されたものです。
このスタイルは、原付2種とは思えない走行性能とスポーツ性を意識した設計で、当時の同クラス他車両と比較しても攻めたポジショニングが特徴でした。
アップハンドルの車両はカスタムが主流
アップハンドル仕様のウルフ90は、メーカー純正ではなく多くが購入者による後付けのカスタムです。ライディングポジションをアップライトにし、街乗りやツーリングを快適にする目的で行われることが多く、特に身長が高いライダーや長距離を意識するユーザーに好まれます。
また、アップハンドルに変更することでクラシックバイク風のスタイルにも近づけることができ、デザイン的な個性を出す要素としても人気です。
過去のマイナーチェンジではハンドル形状は不変
ウルフ90は大幅なマイナーチェンジを受けることなく生産終了となったモデルのため、ハンドル形状に関する公式なバリエーションは存在していません。年式ごとに塗装やデカールの違いはありますが、ハンドル形状の違いはメーカー出荷時点ではなかったとされています。
一部ユーザーの中には、他車種のハンドルバーやスイッチ類を流用するなどのカスタムを施しており、これがインターネット上の写真に違いが出ている要因となっています。
カスタム時の注意点と法的な制約
ハンドル交換は比較的手軽なカスタムですが、注意すべき点も存在します。たとえば、保安基準を満たさない高さ・幅・位置の変更は車検に通らなかったり、警察に指摘される場合もあります(※ウルフ90は原付二種なので車検はありませんが、安全面での配慮は必須です)。
また、ハンドル形状を変えることで、ブレーキホースやスロットルケーブルの長さが合わなくなったり、操作性が大きく変わるため、経験豊富な整備士やショップに相談しながらの施工が推奨されます。
まとめ:画像の違いはカスタム由来。好みに応じた選択を
スズキ・ウルフ90におけるハンドル形状の違いは、マイナーチェンジやオプションではなく、主にユーザーによるカスタムが要因です。純正はフラットハンドル仕様であり、アップハンドル化された個体は快適性やデザイン性を考慮した変更がなされたものです。
もし今後、購入やカスタムを検討している方は、目的に応じたポジションや外観のバランスを見極め、安全に配慮したうえで理想のスタイルを作り上げていくとよいでしょう。
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