DIYでの車いじりやカスタム作業は楽しい一方で、細かなミスが思わぬトラブルに繋がることがあります。とくに配管上げ作業(ブレーキホースや燃料ホースの位置変更)後に異音が発生した場合は、早急な原因の確認が必要です。この記事では、配管上げ後に起こりやすいトラブルとその対処法について解説します。
配管上げとは?目的と注意点
配管上げとは、車高を下げた際に地面との接触を避けるため、ブレーキホースや燃料ホースなどの配管を上方向に移設する作業を指します。特にシャコタン車やオフロードカスタム車で行われることが多いです。
ただし、取り回しを間違えると可動部と干渉したり、ホースに過度なテンションがかかりブレーキや走行性能に支障をきたす場合があります。
「キュルキュル」「キー」音の主な原因
配管上げ後に発生する音の原因としては以下のような可能性が考えられます。
- ホースや配管がタイヤやサスペンションに干渉している
- ブレーキキャリパーやパッドが正しく戻っておらず引きずりを起こしている
- ホースがねじれてブレーキフルードの圧が正常に戻らない
- 配線やカバー類がずれてホイールやアームに擦れている
「キー」「キュルキュル」といった音は、金属やゴムが擦れる音である場合が多く、放置すると破損や重大な事故に繋がる可能性があります。
ブレーキの引きずりの可能性は?
ブレーキの引きずりとは、ブレーキペダルを離してもブレーキパッドが完全に戻らず、常に軽く制動状態が続くトラブルです。原因としては。
- ブレーキホースの取り回しミスにより油圧が正常に戻らない
- キャリパーのピストン固着やシールの劣化
- ブレーキパッドの装着ミス
配管を上げた際に、ホースがねじれたり引っ張られたまま固定された場合、油圧の戻りに悪影響を与えることがあります。
点検すべき具体的ポイント
異音が出た場合は、以下の項目を優先的にチェックしましょう。
- ホースがアームやタイヤと干渉していないか
- 配管やホースに不自然な曲がりやテンションがかかっていないか
- ジャッキアップしてホイールを手で回したときに重くないか
- ブレーキフルードの量・漏れの確認
DIY作業後は、必ず試走前にリフトアップして手回し確認を行うことが重要です。
作業時に気を付けたい取り回しのポイント
ブレーキホースや燃料ホースを移設する際には、可動部との干渉を避けるだけでなく、適度な「たるみ」と「自由な動き」があるかが重要です。固定する位置にも注意が必要で、純正ステーから外した際には代替の固定具を正しく用いるようにしましょう。
また、作業後にブレーキペダルの踏み応えやフルード漏れを再確認することも忘れてはいけません。
異音を放置するとどうなる?
擦れ音や引きずりを放置すると、ホースやタイヤの損傷、最悪の場合はブレーキが効かなくなるリスクもあります。とくにブレーキ系統の異常は重大な事故に直結するため、異変を感じたらすぐに整備工場やディーラーに相談してください。
不安がある場合は、自走せずロードサービスを活用するのも安全です。
まとめ:配管上げ後の違和感はすぐに確認・対処を
車の配管上げは見た目や実用性の向上に役立つ反面、取り扱いを誤ると危険なトラブルを招きます。異音や走行時の違和感がある場合、引きずりや干渉を疑い、すぐに確認しましょう。DIY整備を安全に楽しむためにも、正しい知識と丁寧な点検を心がけることが大切です。
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