市販のスプレー缶でバンパーを補修した際に、白っぽく濁ったり色が乗らないと感じるケースは多く、原因は複数考えられます。この記事では、塗装トラブルの原因分析から、正しい下地処理・乾燥・仕上げまで、失敗を防ぐ実践的なアドバイスを解説します。
なぜ白っぽくなる?“ブラッシング現象”とは
湿度が高い環境でスプレー塗装を行うと、溶剤の揮発によって塗膜表面が冷え、空気中の水分が結露して塗面に付着します。これにより白く濁る現象を「ブラッシング(blushing)」と呼びます :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
また、下地に油分やワックスが残っていると塗料の密着が悪くなり、白っぽくザラつきも発生しやすくなります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
よくある原因と改善策
- 高湿度・結露:湿度80%以上や雨天時の塗装はNG。晴れた日の午前中に、湿度が低い環境で塗装しましょう。
- 乾燥不足:前塗り(プラサフ・クリア)をしっかり乾かしてから次の重ね塗りを行うことが必須 :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
- 下地の汚れ:シリコンオフなどで油分や汚れを徹底除去 :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
- スプレーのコツ不足:薄く、短時間に数回に分けて吹く。缶をよく振り、距離は20~30cm程度が目安 :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
- プライマー選び:バンパー用プライマーとカラー用のプラサフを、地色が隠れるまで重ね塗り :contentReference[oaicite:5]{index=5}。
失敗後の対処法:どう修正すればいい?
白く濁った場合は、まず1000~1200番の耐水ペーパーで表面を平滑にし、その後クリア塗装を重ね、必要に応じてコンパウンドで磨きましょう :contentReference[oaicite:6]{index=6}。
それでも濁りが改善しない場合は、再度プラサフとクリアを塗り直すのが最も確実です。
失敗しないスプレー塗装の流れまとめ
- 下地処理:パテ→ヤスリ掛け→脱脂(シリコンオフ)
- プライマー塗装:薄く数回、色が隠れるまで重ねる
- プラサフ塗装:乾燥を確認しきちんと重ねる
- 本塗装:湿度低め、薄吹きでしっかり乾燥
- 仕上げ:乾燥後に磨き・クリア重ね塗りを検討
スプレー塗装は見た目以上に繊細な作業です。正しい手順と環境が揃わないと白化やムラが発生しやすいため、DIY初心者は特に慎重に。できれば広い屋外や整った環境で行うのがおすすめです。
まとめ:湿度管理+適切なプライマー・乾燥が成功の鍵
バンパー塗装で白っぽくなる主な原因は湿度によるブラッシングと下地の不適切な処理です。湿度の低いタイミングで、油分をしっかり落とし、薄吹き+十分乾燥を徹底することで失敗は防げます。
万が一白化したら、ペーパー・クリア重ね・コンパウンドで修正し、必要に応じて再塗装で対応しましょう。慎重な手順が美しい仕上がりを実現します。
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