エンジンをかけた直後に消えるはずのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)警告灯が点灯したままの場合、それは単なる故障ではなく、安全性に関わる重大なサインかもしれません。この記事では、ABS警告灯が消えない原因や、そのまま走行しても良いのか、どこに相談すべきかをわかりやすく解説します。
ABS警告灯が点灯したままの主な原因とは?
ABS警告灯は通常、エンジンを始動して数秒以内に消灯する仕組みです。点灯したままの場合、次のような原因が考えられます。
- ABSセンサー(車輪速センサー)の故障や汚れ
- ブレーキフルードの不足
- ABS制御ユニットの異常
- ヒューズ切れまたは配線トラブル
特に経年車ではセンサーの劣化やブレーキ周りのトラブルが発生しやすくなります。洗車や悪路走行のあとなど、泥や水がセンサーに付着して誤作動することも。
セルモーターやエンジンは正常でも、油断は禁物
「セルは普通に回る」「燃費や距離の表示は問題ない」というケースでも、ABS警告灯がつきっぱなしなら無視はできません。ABSは緊急時のブレーキロックを防ぐ重要なシステムであり、機能していない場合、制動距離が大きく伸びることも。
特に雨天や雪道など滑りやすい路面ではリスクが高まります。安全のためにも早めの点検が必要です。
そのまま走行しても大丈夫?緊急度の判断基準
ABS警告灯が点灯していても、通常のブレーキは機能している場合がほとんどです。しかし、ABS機能は作動していないため、緊急回避時や急ブレーキでロックしやすくなります。
そのままの長時間走行は危険です。早急に整備工場やディーラーで点検を受けましょう。
自分で確認できることはある?
まずはボンネットを開けて以下を確認してみましょう。
- ブレーキフルードの量が適正か
- ABS関連のヒューズが切れていないか
- タイヤやハブ周りに泥や雪が詰まっていないか
センサーの周辺に異物があれば、軽く清掃することで改善することもあります。ただし、知識がない場合は無理に触らずプロに任せる方が安全です。
診断と修理はどこに依頼するべき?
ABSに関する不具合はディーラーや認証工場で専用の診断機(スキャンツール)を使って調べる必要があります。費用は診断料込みで数千円〜、修理が必要な場合は部品代が別途かかります。
最近ではカー用品店でも簡易診断を行ってくれる場合がありますが、根本的な修理はやはり整備士による点検が必要です。
まとめ:ABS警告灯の点灯は放置NG。安全運転のためにも早期点検を
ABS警告灯が消えない場合、重大なトラブルの前兆かもしれません。走行可能でも、ブレーキ性能に影響する恐れがあるため、早めの診断と修理が重要です。
ブレーキ関連の不具合は命に関わるため、少しでも異常を感じたら迷わず整備工場へ。安心して車に乗るための第一歩です。
コメント