リビルトエンジンを導入する際には、古いエンジン(コア)を返却することが条件になっていることが一般的です。しかし、エンジンに深刻なダメージ、例えばシリンダーブロックの割れがある場合でも返却対象として認められるのかは、事前に確認すべき重要なポイントです。本記事では、ブロック割れのエンジンがコア返却として受け入れられるのか、また注意点や交渉のポイントについて詳しく解説します。
コア返却の役割と重要性
リビルトエンジンは、使用済みのエンジンをベースに主要部品を点検・交換・再加工して再利用する「再生品」です。このため、元になるエンジン(=コア)の返却は、次のリビルト製造の材料となるため、業者にとっては非常に重要です。
返却されたコアがリビルド可能な状態であることが前提であり、著しい損傷があると追加費用を請求されたり、受け取りを拒否されることがあります。
ブロック割れのエンジンは返却可能か?
一般的に、軽微なクラックや腐食であれば許容されるケースもありますが、「シリンダーブロックに致命的な割れ」がある場合は多くの業者でNGとされることが多いです。なぜなら、エンジンの基幹部であるブロックが使用不能と判断されれば、再利用が不可能なためです。
ただし、リビルト業者によっては「ブロック割れでも一部部品が使える」としてコアとして受け取ってくれることもあります。その際、コア返却保証金(デポジット)を一部差し引かれるなどの対応になることもあります。
事前確認が必須!返却条件と注意事項
リビルトエンジンの購入前には、必ず業者ごとの「コア返却条件」を確認しましょう。以下のような内容を明示している業者が多いです。
- ブロック割れ不可/小ヒビOK
- クランクシャフト・カムシャフトの欠損NG
- ヘッドやオイルパンの破損は減額対象
また、返却が必要なタイミングや運送費用の負担者も契約内容に含まれるため、あらかじめ見積書や契約書をチェックし、不明点があれば電話やメールで確認しましょう。
実例:ブロック割れでも返却できたケース
ある整備工場では、エンジンブロックに小さなヒビが入っていたものの、「その他の部品が状態良好」と判断され、リビルト業者から部分的に受け入れが認められました。その結果、デポジットのうち約半額が差し引かれ、残額は返金されたという例があります。
一方で、別の事例では「エンジンブロックに大きな割れがあったため、コアとして認められず、返却不可+追加費用請求」となったケースも。業者ごとの判断基準は異なるため、必ず現物の状態を伝え、写真等を送付して事前に承認を取るのが安心です。
コア返却が難しい場合の代替策
どうしてもブロック割れ等で返却が不可能な場合は、以下の選択肢を検討できます。
- デポジット全額を支払って、返却しないことを前提に購入
- 中古の正常なエンジンブロックを購入し、それをコアとして返却
- 破損エンジンを業者に処分委託(別途費用がかかる場合あり)
返却が条件になっているリビルトエンジンの場合、返却できないと追加の負担がかかることを見越して資金計画を立てておくのが無難です。
まとめ:ブロック割れエンジンの返却は業者確認がカギ
リビルトエンジンのコア返却において、ブロック割れのエンジンが受け入れられるかどうかは、リビルト業者の基準によって大きく異なります。返却条件を事前に確認し、写真や症状の報告をすることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
納得のいく取引を行うためにも、「壊れているから無理かも…」と自己判断せず、まずは業者に相談してみることをおすすめします。
コメント