運転免許の取消処分を受けた後、再取得を目指す場合、通常の流れと異なる手順が必要になるため、混乱しやすいのが実情です。特に「取得時講習」は受講のタイミングを間違えると免許交付が遅れてしまうこともあります。本記事では、一発試験を使って再取得を目指す方のために、講習のタイミングと必要な手続きの流れをわかりやすく解説します。
取消処分者の再取得ルート:全体の流れを確認
免許取消者が一発試験で再取得する場合、おおまかには以下の流れになります。
- ①仮免学科試験
- ②仮免技能試験
- ③取消処分者講習
- ④本免学科試験
- ⑤本免技能試験
- ⑥取得時講習
- ⑦免許交付
この流れを踏まえて、「取得時講習」は⑤の本免技能試験合格後に受けるのが原則です。先に受けることはできません。
取得時講習とは?内容と目的を理解する
取得時講習は、新たに免許を取得する全ての人が受ける必要のある講習で、次の3つの内容で構成されています。
- 応急救護処置講習
- 危険予測講習
- 高速教習(または模擬)
これらを修了することで、初めて「免許交付」が可能になります。これは合宿教習所や指定自動車学校でも必須の講習です。
取得時講習の受講タイミングは「本免技能試験合格後」
多くの誤解があるポイントですが、取得時講習は本免技能試験に合格した後に予約・受講するのが正しい流れです。仮免取得時点や本免学科試験後では受講できません。
都道府県によっては合格後に案内が送付されるか、または受験者自身が免許センターなどで予約する必要があります。講習の実施日は限られており、早めの予約をおすすめします。
取消処分者講習との違いと注意点
「取得時講習」と「取消処分者講習」は別物です。取消処分者講習は、欠格期間満了後に受ける再取得者向けの講習であり、交通ルールの再確認や運転適性の確認などが目的です。
取得時講習は「新たな運転者」としての技能・知識を補完するための講習です。両方が必要なので、受講忘れがないよう注意しましょう。
実例:取得時講習を受けずに免許がもらえなかったケース
あるケースでは、本免技能試験合格後すぐに「免許交付される」と誤認し、取得時講習を受けずに免許センターに行ってしまった例があります。結果、再度日程調整し直し、講習受講後にようやく交付されました。
このような混乱を避けるためにも、事前に自分の都道府県の公安委員会HPなどで流れを確認しておくと安心です。
まとめ:取得時講習は合格後が原則、事前確認を忘れずに
取消処分後の免許再取得は通常の取得とは異なり、特有の流れや講習があります。「取得時講習」は本免技能試験合格後に受講するのが正解です。
自治体ごとに若干の違いがある場合もあるため、警視庁や各都道府県の公安委員会HPを事前にチェックしておきましょう。
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