昔ながらのCD/DVD再生専用カーオーディオを取り付けた際、「走行中にDVDは映るのか?」という疑問を持つ方は意外と多いものです。特にナビやテレビ機能がない機種でも、安全対策として映像出力に制限がかかっていることがあります。今回はその理由や対処方法について、法令や仕組みを踏まえて解説します。
走行中にDVDが見られない理由:安全対策としての制御
多くのカーオーディオユニットには「パーキングブレーキ信号線(サイドブレーキ線)」が存在します。これは走行中のドライバーが映像を注視しないよう、パーキングブレーキがかかっていないと映像が出ないよう制御されているものです。
たとえナビ機能が付いていなくても、この制御がある限り、通常の配線状態では走行中にDVD映像を表示させることはできません。
古いCD/DVDオーディオでも制御はある?
古いモデルでも2000年代以降に発売された機種の多くは、メーカーが自主的に安全基準を設けており、同様にパーキング信号で映像出力を制限しています。
ただし、さらに古いユニットや安価な社外品では制御機能がないか、設定メニューで無効化できる場合もあるため、機種ごとの仕様確認が必要です。
走行中でもDVD再生を可能にする方法(自己責任)
本来、映像制御の解除は安全の観点から推奨されませんが、助手席や後席の乗員向けに視聴を希望する場合、次のような手段が取られることがあります。
- パーキング信号線をアースに落とす(制御を常時ONと誤認させる)
- 走行中視聴可能な「TVキャンセラー」や「ビデオキャンセラー」の取付
- メーカーや型番によっては隠し設定で制限を解除できることも
ただし、違法改造や交通法違反となる可能性があるため、あくまで助手席・後席専用として安全配慮の上で行う必要があります。
ナビ・TVなしでも楽しむ映像活用法
ナビなしのオーディオでも、DVDプレーヤーとして活用するにはリアモニターやヘッドレストモニターを接続するのがおすすめです。特に後部座席に子どもを乗せる場合、長距離ドライブ中の退屈対策にもなります。
また、音声だけを活かして「ミュージックDVD」やライブ映像をオーディオ的に楽しむスタイルもひとつの活用法です。
実際の事例:視聴できた・できなかったケースの比較
例1:2005年製パイオニア製CD/DVDユニットを取り付けた車では、走行中は「映像出力制限中」と表示され、DVDの音だけ再生可能な状態でした。
例2:中国製の無名ブランドユニットでは、配線処理なしでもDVD再生が可能だったが、故障・電源トラブルが多く、サポートもなかったという報告も。
まとめ:DVD視聴の可否はユニットの仕様と配線次第
ナビやTVがついていないCD/DVD専用カーオーディオでも、パーキングブレーキ配線が接続されている限り、走行中のDVD視聴には制限がかかります。もし視聴を希望する場合は、安全・法令に配慮した上で、機種の仕様確認や専門業者への相談が必要です。
音楽再生や後席向けモニターなど、機能を活かす別の楽しみ方も検討して、快適なカーライフを送りましょう。
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