車の購入方法として「残クレ(残価設定ローン)」を選ぶ方が増えています。しかし「結局金利が高くつくのでは?」「通常ローンのほうが得なのでは?」といった疑問の声も少なくありません。この記事では、残クレの仕組みやメリットをわかりやすく解説し、どんな人に適しているのかを具体的に紹介します。
残クレとは?基本の仕組みをおさらい
残クレ(残価設定クレジット)とは、車両本体価格から「数年後の予想下取り価格(残価)」を差し引いた額を分割払いするローンのことです。契約期間終了時に車を「返却」「乗り換え」「買取」のいずれかを選択できます。
例えば、車両価格300万円で残価が100万円なら、残りの200万円を月々支払います。契約満了時には100万円を支払って車を買い取るか、返却または新しい車に乗り換えるという選択肢があります。
残クレの主なメリット
- 月々の支払いを抑えられる
残価分を差し引いて支払うため、通常のローンよりも月々の負担が軽くなります。たとえば同じ車でも月の支払額が1万円以上違うことも。 - 短期サイクルで新車に乗れる
契約期間が2〜5年と短いため、常に最新モデルの車に乗りたい人には最適です。 - 車の価値下落リスクを回避できる
返却を選べば、車の市場価値が想定より下がっていても、負担は発生しません(※過走行や傷は除く)。
実際のケース:残クレを選んだ人の声
例1:子育て世代の30代男性
「チャイルドシートを2つ載せるため大きめの車が欲しかったが、現金一括は難しい。残クレにしたことで、月3万円以内に収まり、生活の質も上がった」
例2:2年ごとに車を替えたい40代女性
「転勤が多く、乗り続けるより返却前提のほうが都合が良い。新車の保証期間内に乗り換えられるのも安心感がある」
注意点と誤解されがちなポイント
- 金利は実質的に高めになる場合もある
見た目の月額は安くても、残価にも金利がかかることが多いため、総額は通常ローンと変わらないケースがあります。 - 走行距離や車の状態によっては精算金が発生する
契約時の条件(例:年間1万km以内、無事故など)を超えると、返却時に追加料金が必要になることも。 - 買取価格の保証ではない
「残価保証」とは限らず、車両状態によっては減額される可能性があります。
残クレと通常ローンの比較表
項目 | 残クレ | 通常ローン |
---|---|---|
月々の支払い | 低め | 高め |
契約満了後の選択肢 | 返却/乗換/買取 | 所有権確定 |
金利総額 | やや高くなる傾向 | 条件次第で安く済む |
車の所有者 | ローン会社(原則) | 本人(完済後) |
まとめ:残クレは「短期利用」や「乗り換え重視派」におすすめ
残クレは、「数年ごとに車を替えたい」「初期費用を抑えたい」という方にメリットが大きいローンです。一方で、長期的に車を所有する予定の人や走行距離が多くなる人にとっては通常ローンや現金購入のほうが有利になる場合もあります。
最終的には、ご自身のライフスタイルや利用目的に合わせて最適な購入方法を選ぶことが重要です。契約前に必ず「総支払額」「返却条件」「残価精算のリスク」などを確認しましょう。
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