三菱デリカミニの好調を受けて、日産のSUV戦略に必要なブランド力とは？

三菱のデリカミニが好調な売れ行きを見せている中、日産のルークスもSUV仕様車を導入するべきか、という議論が盛り上がっています。果たして、日産にとってオフロード仕様や悪路走行車のブランド力は足りているのか？この記事では、デリカミニの成功要因と日産が考えるべき戦略を解説します。

三菱デリカミニの成功要因

三菱自動車が展開するデリカミニは、コンパクトなサイズながらもSUVとしての魅力を兼ね備えており、都市部やアウトドアで活躍できる車として注目されています。その大きな成功要因は、「デリカ」のブランド力にあります。

デリカは以前から、アウトドアやオフロード性能を重視した車として強いブランドを築いてきました。これが、デリカミニにも引き継がれ、消費者に「悪路でも安心して走れる」印象を与えたことが、好調な販売に繋がっています。

日産のルークスは、軽自動車市場において人気の高い車種であり、特に女性をターゲットにしたデザインや使い勝手の良さが魅力です。しかし、ルークスをSUV仕様車に変更した場合、果たしてデリカミニのように売れるのでしょうか？

ルークスに関して言えば、そもそも「オフロード」や「悪路走行」に特化したブランドがないため、消費者にその魅力を伝えるのは難しいかもしれません。SUV仕様を取り入れるには、まずはブランド力やマーケティング戦略が重要になります。

日産には、オフロードやラリーブランドがないことが、ルークスをSUV仕様にする際の障壁となります。例えば、トヨタの「ランドクルーザー」や「ハイラックス」、または三菱の「デリカ」など、オフロードに特化したブランド力を持つ車両は、消費者に対して信頼感を与える重要な要素です。

しかし、日産はそのようなブランドを長い間築いてこなかったため、ルークスのSUV化だけでは消費者にその魅力を伝えることが難しくなる可能性があります。

日産が今後、オフロードや悪路走行に特化した車両を展開するためには、まずそのブランド力を構築する必要があります。例えば、日産の既存モデルである「エクストレイル」や「ジューク」をアウトドア仕様にカスタマイズすることで、徐々にオフロードブランドを強化する方法があります。

また、ラリーやオフロードレースへの参入を通じて、ブランドイメージを高めることも効果的です。競技車両の実績を消費者にアピールし、その技術や耐久性を強調することで、オフロード車としての信頼を得ることができるでしょう。

デリカミニが好調なのは、そのブランド力とオフロード性能が消費者に支持されたからこそです。日産がルークスをSUV仕様車として成功させるためには、まずオフロードに特化したブランド力を構築する必要があります。今後、日産がどのようにその戦略を展開するかが注目されます。