社外マフラーを装着すると、期待していた音とは違って「やたらうるさくなった」「低音が増した」など、想定外の変化が起こることがあります。この記事では、特に32スイフトスポーツ(ZC32S)での事例を交えながら、社外マフラー交換後に音量が増した原因とその対策について解説します。
よくある事例:取り付け直後の音質変化とその背景
マフラーを交換した直後は、ガスケットの状態や排気漏れ、またはマフラー自体の経年劣化が音質に影響を与えることがあります。例えば「ロッソモデロ コルバッソ」のような人気の社外品でも、焼けの進行具合や取り付け精度で音が変わります。
あるユーザーは、初回はガスケットが劣化した状態で耐熱シール材「ファイヤガム」で応急処置を施した際は音が比較的おとなしく、ガスケットを新品にして正式に装着し直したらかえって低音が強調された、というケースがありました。
原因1:ガスケットのサイズや状態の不適合
マフラーの接合部に使うガスケットが合っていないと、密閉性が保たれず排気の共鳴や振動音が変化する可能性があります。特に「穴を広げて使った」というような加工品は、装着トルクや排気圧によって形が崩れ、音が大きくなることもあります。
推奨されるのは、車種専用の正規サイズのメタルガスケットを使うことです。可能であれば2枚重ねや液体ガスケット併用も検討しましょう。
原因2:マフラー本体の焼き・経年変化
中古の社外マフラーは内部の消音材が劣化している場合があり、特にバッフルやグラスウールが燃え尽きていると排気音がストレートに響くようになります。ロッソモデロに限らず、1年以上使われた製品にはこの傾向があります。
排気音が「ドロドロ」とした低音になるのは、共鳴効果が高まっている証拠であり、特にZC32Sのようにコンパクトでボディ剛性の高い車は共振しやすくなります。
原因3:マウント・締め付けトルクのズレ
マフラー装着時の締め付けトルクやハンガーの位置が適切でないと、音が不安定になったり、ボディに干渉して共振音を発する場合もあります。緩みやすいボルトにはスプリングワッシャーやロックナットを併用すると安心です。
また、純正マウントを社外強化品に替えると不要な振動が抑えられ、音の「雑味」が軽減されることもあります。
対策:音を抑えるためにできること
- マフラーガスケットは純正サイズを使用し、可能なら液体ガスケットを併用
- 経年使用のマフラーは消音材をチェック、必要なら再充填や新品交換
- マウント位置やボルトトルクを見直す
- インナーサイレンサーを装着する(車検対応音量に戻す効果もあり)
インナーサイレンサーは走行中のパワー感には影響するものの、日常使いでの音量や振動低減には効果的です。
まとめ:想定外の音は「原因あり」、焦らず対処を
社外マフラーを取り付けた際に音が想定以上に大きくなるケースは少なくありませんが、その多くは取り付け方法や部品選定に起因するものです。特にガスケットのサイズやマフラー本体の劣化は見落とされがちです。
一つずつ丁寧に確認・対策することで、理想に近いマフラー音を手に入れることが可能です。ZC32Sはチューニングの反応が良い車なので、ぜひ自分好みの音に仕上げていきましょう。
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