中古車市場で「修復歴あり」と記載された車両は、価格が大きく下がる傾向があります。とくに軽自動車で年式が新しく、走行距離も短く、外観も良好なのに相場より明らかに安い車両には、修復歴の有無が関係していることがよくあります。この記事では、修復歴ありの軽自動車を購入する際に知っておきたい知識や判断ポイントを詳しく解説します。
そもそも「修復歴あり」とは何か?
「修復歴」とは、事故などによって車の骨格(フレーム部分)に損傷があり、修理された履歴があることを指します。単なるバンパーの交換や軽い外装の修理では「修復歴」には該当しません。
修復歴の有無は、車両の構造部分にまで損傷が及んでいたかどうかに関係しており、安全性や走行性能に直接関わるため、評価が大きく変わります。
修復歴あり車が安い理由
多くの消費者が「修復歴=リスク」と捉えるため、修復歴ありの車両は相場より10万円〜30万円ほど安く設定されることがあります。とくに軽自動車のようなコンパクトカーは価格差が顕著です。
例えば、同じ年式・同じ走行距離のスズキ・アルトが2台あり、一方が修復歴なしで55万円、もう一方が修復歴ありで39万円といったケースもあります。
修復歴ありでも問題ないケースとは
修復歴ありの軽自動車でも、安全性や走行に大きな影響がない場合は、コストパフォーマンスの高い選択肢となることもあります。特に、前部または後部の軽微な修復でフレームへの影響が少ないケースなどは、実用上まったく問題がないこともあります。
信頼できる整備士による点検を受けており、整備記録や修復内容が明確であれば、選択肢の一つとして検討する価値は十分にあります。
購入時にチェックすべきポイント
- 修復箇所とその程度(どの部位にどのような損傷があったのか)
- 走行に支障がないか、試乗で確認
- 修理記録や整備履歴の有無
- 保証の有無(販売店が保証をつけているか)
- 販売店の信頼性と評判
また、日本自動車査定協会(JAAI)などの公的な鑑定機関が評価している車両であれば、信頼性が高まります。
長く乗るなら慎重に検討を
修復歴ありの軽自動車は、短期間での利用やセカンドカーとして使うならコスパの良い選択肢になり得ます。しかし、長く乗るつもりであれば、わずかな歪みやフレームへの影響が後々にトラブルを引き起こすリスクもゼロではありません。
とくに高速道路を頻繁に使う予定がある方や、家族を乗せる機会が多い方は、慎重に車両状態を見極める必要があります。
まとめ:修復歴あり=NGではないが慎重な判断を
「修復歴ありだからダメ」という一律の判断ではなく、その修復の内容や販売店の説明、実車の状態を総合的に見て判断することが重要です。
安さの裏には必ず理由があるので、気になる車両があれば、試乗や第三者機関による鑑定も活用し、納得できる状態で購入するようにしましょう。
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