LEDヘッドライトのルーメン数はどれくらいが適正?車検対応の基準と選び方

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車のヘッドライトをLEDに交換しようとした際、「何万ルーメン」といった広告表現を目にすることがあります。しかし、車検に通るかどうか、実際に安全に使えるかどうかはルーメンの数値だけでは判断できません。この記事では、車検対応を前提とした適正な明るさやルーメン数、選び方のポイントについて解説します。

ルーメンとは?ヘッドライト選びの基礎知識

ルーメン(lm)は光の明るさを示す単位で、数値が大きいほど明るくなります。しかし、ヘッドライトの場合、単に明るければ良いというわけではなく、「配光」や「色温度」などのバランスも重要です。

例えば、家庭用のLED電球では800〜1000ルーメンが一般的ですが、車のヘッドライトではそれ以上が必要になります。ただし、過度に高いルーメン数はまぶしすぎて対向車の視界を妨げる恐れがあります。

車検に通るための基準とは

日本の車検制度では、ヘッドライトに関してルーメン数そのものの基準は明確に定められていません。車検では「光度(カンデラ)」や「照射範囲」、「カットライン」が基準となります。

通常、明るさは1灯あたり1000~2000ルーメン程度で、左右合計2000〜4000ルーメンが実用的かつ車検にも対応しやすいとされています。これを超える場合は、光軸の調整やレンズの設計次第では車検に落ちる可能性も。

なぜ「何万ルーメン」の商品があるのか?

ネット通販では「12000lm」「20000lm」など、極端に高い数値を掲げる商品もあります。これにはいくつかの理由があります。

  • バルブ1個あたりではなく左右合計や理論値を表示
  • 測定方法が不明確(全光束・理想条件での数値)
  • 実際の照射性能とは無関係なマーケティング目的

このため、ルーメン数だけを鵜呑みにせず、JIS規格やEマーク取得済の製品を選ぶのが安全です。

信頼できるメーカーと推奨ルーメン範囲

信頼性の高いヘッドライトメーカー(例:PIAA、IPF、BELLOFなど)は実測値で表示しており、製品も車検対応を前提に設計されています。

これらのメーカーが出している製品では、1灯あたり1500〜1800lm前後の商品が多く、車検適合かつ視認性にも優れています。

実例:車検対応LEDと非対応LEDの違い

たとえば、「IPF X-LED」シリーズは1灯あたり1600ルーメン程度で、配光性能や照射範囲にも配慮されており、多くの車種で車検に問題なく通っています。

一方、ノーブランド製で「20000lm」と表記された製品は、実際にはカットラインが出ず、光が乱反射して車検に落ちたり、他車に迷惑をかけることも。

まとめ:ルーメン数だけでなくトータル性能で選ぶ

LEDヘッドライトを選ぶ際は、「ルーメン数が多い=良い」ではありません。実用面では左右合計3000~4000ルーメン程度が理想的で、信頼できるメーカーの車検対応製品を選ぶことが重要です。

数値の大きさより、配光性能・耐久性・適合情報などの総合的な視点でLEDを選ぶことが、安全かつ長く使える選択となるでしょう。

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