中古車を選ぶ際に気になるのが「修復歴の有無」と「評価点」。外装が綺麗でも、事故歴やサビなどのダメージがある車は、見た目以上にリスクを伴うこともあります。この記事では、骨格部の損傷やサビの影響が評価や修復歴にどう関係してくるのかを詳しく解説します。
■ 修復歴の定義:骨格部の損傷・交換が基準
「修復歴あり」とされるのは、車の骨格(フレーム)に該当する部位を修理または交換した場合に限られます。
つまり、事故などでフレームにダメージを受けても、それを修理していなければ「修復歴なし」と表示されることがあるのです。
代表的な骨格部位には、フレーム・ピラー・ダッシュパネル・ルーフパネルなどが含まれます。逆にバンパーやドアなどの交換だけでは修復歴にはなりません。
■ 骨格部に損傷があるが未修理のまま→表示は「修復歴なし」?
はい、損傷があっても骨格部に手が入っていない限り、業界ルール上は「修復歴なし」とされるのが実情です。
たとえば事故で骨格部に歪みが生じたが補修していない、もしくは販売店が見落としている場合、修復歴が記載されないまま流通してしまう可能性もあります。
このため、修復歴なし=無事故車と考えるのは危険であり、現車確認や第三者機関の検査結果を重視することが重要です。
■ 評価点のしくみ:外装・内装・機関・フレームの総合判断
中古車のオークションや販売店で付けられる「評価点」は、車両の状態を1〜5点、または6・S・Rなどの記号で総合的に表したものです。
4.5点は「内外装に軽微な使用感はあるが、全体的に良好」、3.5点は「使用感や外装キズが比較的目立つ」といった基準です。
内装がB評価・外装に目立つ傷なしでも、目に見えない機関部の状態や、サビ・ヘコミが深刻だと評価点は一気に下がることがあります。
■ 小さなサビやヘコミでも評価点は大きく下がる?
骨格部までは達していないが、パネルに中程度のヘコミや塗装剥がれ、サビが目立つ場合、評価点は4.5から3.5以下に下がることがあります。
たとえば。
- ボンネットに凹み+サビ → 評価3点
- フェンダーに修復歴なしの中程度凹み → 評価3.5点
- 小傷+劣化のみ → 評価4〜4.5点
評価点は見た目の美しさだけでなく、再販時のリスクやメンテナンスコストを見越して減点されるため、実用面を重視するユーザーには参考になります。
■ 実例:修復歴なしでも要注意だったケース
あるユーザーは「修復歴なし・評価4.5点」と表記された車を購入。しかし納車後にボディパネルの波打ちやトランク内の変形に気づき、第三者機関の検査でリア部の歪みが判明しました。
これは骨格部に達していないため「修復歴なし」扱いでしたが、実質的には事故歴車として避けるべき状態でした。購入前に現車チェック・車両状態記録簿の確認が重要です。
■ まとめ:中古車選びは「修復歴なし」と「評価点」だけで判断しない
- 骨格部の損傷でも未修理なら「修復歴なし」と表示される可能性がある
- 中程度のサビ・凹みでも評価点は3.5点以下に落ちる場合がある
- 評価点は総合判断のため、見た目が良くても内在的リスクが反映される
- 購入前は現車確認・記録簿・第三者機関の検査結果も確認を
修復歴や評価点は目安に過ぎません。実際の車両状態としっかり向き合い、納得のいく選択をしましょう。
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