車のメンテナンスでハブベアリングの交換を行った直後に、ブレーキ周辺から異音がするというケースは少なくありません。この記事では、タイヤ回転に伴う「カタカタ音」の原因と、実際の振れが0.15mmある場合に考えられること、そして対処法を解説します。
ハブベアリング交換後に異音がする主な原因
ハブベアリング交換後に異音が出る原因としてまず考えられるのは、ブレーキローターやパッドの取り付けのズレ、もしくはベアリング自体の圧入不良です。特に異音がタイヤ1回転につき1回程度であり、ブレーキを踏むと止まる場合、ブレーキローターの振れが関係している可能性が高いです。
一般的に、ブレーキローターの振れ(ランアウト)は0.05mm以下が推奨されており、0.15mmは明らかに許容範囲を超えています。
ベアリングの圧入方向が異音に影響するのか?
ハブベアリングは圧入方向を間違えると、内部のシールや構造が正常に機能せず、振れや異音の原因になることがあります。ただし、構造上裏表があるタイプとそうでないタイプがあるため、部品ごとの仕様確認が必須です。
一度圧入したものを取り外して裏返して再圧入することで改善するケースもありますが、ベアリングにダメージを与える可能性もあるため、慎重に行う必要があります。
異音の判別方法と確認すべきポイント
- ジャッキアップしてタイヤを空転させ、ブレーキキャリパー周辺から異音が出ていないか確認
- ダイヤルゲージでブレーキローターの振れを測定し、左右で違いがあるかを比較
- ベアリング圧入時のトルク管理が正しく行われていたか確認
また、ローター自体の変形やキャリパーのスライドピンの固着でも似たような症状が出るため、総合的に点検する必要があります。
振れがある場合の対処法
もし振れが確認された場合には、以下のような対処が考えられます。
- ローターの交換または研磨
- ハブ面の清掃と当たり面の再確認
- ベアリングの再圧入または交換
これらを行っても改善されない場合は、足回りやブレーキシステム全体の再チェックが必要です。
まとめ:異音発生時は早期対処と正確な診断が鍵
ハブベアリング交換後の異音は「よくあること」では済ませてはいけません。特に、ブレーキに関するトラブルは安全性に直結するため、必ずプロに診断してもらうことをおすすめします。0.15mmの振れが確認できている場合は、それが異音の原因である可能性が非常に高く、根本原因を突き止めて早期に対処しましょう。
コメント