軽トラのタイヤが走行中に外れる原因とは?整備不良が招く重大事故の実態と対策

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近年、軽トラック(軽トラ)のタイヤが走行中に外れて歩行者に衝突する事故が複数報告されています。こうした事例は「整備不良」や「ナットの緩み」など、基本的な点検ミスによるものがほとんどです。この記事では、軽トラのタイヤ脱落事故の原因と再発防止策について詳しく解説します。

軽トラのタイヤは簡単に外れるのか?

結論から言えば、適切に整備されていれば軽トラのタイヤが走行中に外れることはまずありません。タイヤは複数のホイールナットでしっかりと固定されており、工具を使わなければ外せない構造です。

しかし、タイヤ交換後にナットの締め付けが不十分であった場合や、経年劣化でナットが緩みやすくなっていると、走行中の振動で徐々に緩み、最終的に脱落することがあります。

よくあるタイヤ脱落の原因とは

  • ホイールナットの締め付け不足:最も多い原因。インパクトレンチで強く締めすぎるとナットが破損することも。
  • 増し締めの未実施:タイヤ交換後、走行100kmほどで再度ナットを締める「増し締め」を怠ると緩むリスクが高まる。
  • 腐食や劣化:ナットやボルトがサビていたり、変形していると締め付けても不安定になる。
  • 社外ホイールとの相性不良:ホイールと車両のボルトパターンが適合していないケース。

実際に起きた事故の具体例

2024年にも、軽トラの左後輪が外れ、道路沿いを歩いていた女性2人に衝突して重傷を負わせるという事故が報道されました。この車両では、タイヤ交換後の増し締めが行われていなかったことが原因とされています。

過去にも、整備士が締め付け確認を怠ったことが原因で走行中にタイヤが脱落し、死亡事故につながったケースがあります。

ドライバーができるタイヤ脱落防止策

軽トラに限らず、すべての車両オーナーが以下の点に気を配ることで脱輪事故は防げます。

  • タイヤ交換後の増し締めを必ず行う(目安:50~100km走行後)
  • ナットの状態やサビの有無を定期点検する
  • トルクレンチで規定トルクを守る
  • 異音やハンドルの振動があればすぐに点検

また、タイヤ交換や整備は信頼できる整備工場やディーラーで行い、自分でも異常に早く気づけるよう感覚を養うことが大切です。

タイヤが外れるとどんな罪になるのか

タイヤ脱落による事故では、整備不良による過失運転致傷罪(刑法第211条)に問われる可能性があります。また、業務上での整備ミスなら「業務上過失傷害」にもなり得ます。

さらに、整備記録や点検記録が残っていないと、運転者本人に重大な責任が課せられることもあるため、日頃から記録を取っておくことも重要です。

まとめ:軽トラのタイヤ脱落は「起こるべくして起きる事故」

軽トラのタイヤは簡単には外れませんが、整備不良や締め付け不足があると、走行中に脱落してしまうことがあります。

適切な整備、増し締め、日常点検を怠らないことで、多くの事故は未然に防げます。自分と他人の命を守るためにも、タイヤの点検は習慣化しましょう。

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