欲しい車と出会ったとき、そのタイミングで購入を決断するのは簡単ではありません。特に大学生の方にとっては、維持費や生活費への影響も気になるところでしょう。今回は「中古車を今すぐ購入し、実際に乗るのは後にする」という方法について、実現可能かどうか、どのような注意点があるのかを解説します。
車を購入してすぐに乗らずに保管するのは可能?
結論から言えば、中古車を購入して、登録・保険加入を済ませた上で自宅や親族宅などに保管しておくことは可能です。ただし、いくつかの条件や注意点があります。
車両の所有は可能ですが、車検・自動車税・保険料といった維持費が発生する点を理解しておきましょう。また、公道を走らなくても登録されている車両には毎年課税されるため、「乗らないからお金がかからない」というわけにはいきません。
維持費は乗らなくても発生する
たとえ走行しなくても、次のような維持費は定期的に発生します。
- 自動車税:毎年4月1日時点で登録されている車両には必ず課税されます(普通車:概ね3〜5万円/年)
- 自賠責保険:車検時に2年分をまとめて加入(約2万円以上)
- 任意保険:仮に走行しなくても、保管中の万一に備えて加入しておくのが望ましい
仮に「乗らずに車庫に保管しているだけ」でも、最低限これらの費用は避けられません。
一時抹消登録という選択肢
どうしても維持費を最小限にしたい場合は、購入後に「一時抹消登録」を行う方法があります。これはナンバープレートを返納して車を一時的に公道で使用しない状態にする制度で、自動車税などの課税が止まります。
一時抹消登録後は、再び車検を通して再登録すれば再び乗ることができます。ただし、手続きには陸運局での対応や再登録時の費用(重量税、自賠責、車検費用など)が必要になるため、あらかじめ確認しておきましょう。
保管場所に関する注意点
車を祖母の家など自宅以外に保管する場合でも、次の点を満たしていれば問題ありません。
- 車庫証明の取得が可能であること(普通車の場合)
- 保管場所がしっかり舗装され、他人の迷惑にならない
- 長期保管に備えたメンテナンス(バッテリー、タイヤ空気圧など)を行う
また、任意保険に加入する場合、保管場所が契約住所と異なることによって保険料に影響が出ることもあります。保険会社へ必ず申告しましょう。
実例:学生が車を先に購入して保管したケース
ある大学3年生のBさんは、どうしても欲しかったスポーツカーを学生のうちに中古で購入。すぐには乗らず、祖父母宅の車庫で保管しつつ、バッテリー管理と簡単な洗車だけを行い、半年後にバイト収入の目処がついた段階で任意保険に加入し、乗り始めたとのことです。
このように、計画的に管理できれば、先に買っておくという選択肢も現実的です。
まとめ
大学生であっても、中古車を今すぐ購入し、乗り出すまで保管しておくというのは制度上は可能です。ただし、維持費や税金、保険など「走らなくてもかかるお金」があることを忘れてはいけません。
費用を抑えたい場合は「一時抹消登録」などの制度も活用しつつ、保管環境や再登録の準備も含めて、しっかりとした計画を立ててから行動することをおすすめします。
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