スバルの軽バン「サンバー」は根強い人気を誇り、特に自社製造時代のモデルは今なお多くのユーザーに愛されています。しかし、経年車でよくあるトラブルの一つに「エアコン使用時の異音」があります。とくにTV1型でよくあるのが、内気循環・風量最大のときに「ゴーッ」と共振音が発生する現象です。本記事ではその原因と対策を詳しく解説します。
サンバーTV1のエアコン構造と異音の関係
TV1型サンバーのエアコンは、ブロワモーターを介して空気を吸い込み、ヒーターやエバポレーターを通して室内へ送風しています。内気循環と外気導入では吸気経路が異なります。
内気循環では足元奥のリターンダクトから吸い込むため、ゴミや埃が溜まりやすく、吸気抵抗や共鳴振動が起こりやすくなります。
「ゴーッ」という共振音の主な原因
考えられる原因は以下の通りです。
- ブロワファン周辺のダクトやフィルターにホコリが溜まり、空気の流れが乱れて音が増幅
- 内気循環ダクトの内部で共振現象が起きている
- 内気⇔外気の切替フラップが完全に閉まり切っていない、または部品が経年劣化している
- エアコンフィルター未装着または社外品で形状が合っていない
これらはTV1系特有の設計的な問題と経年劣化が重なった際に顕著になります。
外気導入時に音が消える理由
外気導入時には車両前方からフレッシュエアを取り込む構造になっており、空気の流れが比較的スムーズになります。また、内気循環に比べてファンの吸い込み負荷が低く、結果として騒音が抑えられる傾向があります。
そのため、異音が内気循環時のみ発生するというのは、吸気経路かブロワモーターの周辺環境に問題がある可能性が高いといえます。
改善のためのチェックポイントと対策
以下の手順で段階的に対策を講じてみてください。
- グローブボックス奥からブロワモーターを点検・清掃
ファンに異物が詰まっていないか、汚れやバランス不良がないか確認します。 - 内気循環ダクトの清掃
足元奥の吸気ダクトがゴミやフィルター屑で塞がっていないか確認してください。 - 内外気切替フラップの動作確認
モーターやフラップの開閉が正しく動作しているか点検します。 - エアコンフィルターの交換
適合品に交換することで風の流れを改善できる場合があります。
これらの作業はDIYも可能ですが、不安があれば整備工場で相談するのがおすすめです。
似た症状のユーザー事例
実際のユーザーからも「TV1の風量MAX+内気循環で異音が出る」との報告があります。多くのケースでは、ブロワモーターの清掃とフィルター交換で改善したとの声が多いです。
一方、ダクト内に小動物の巣や落ち葉が入り込んでいた例もあり、物理的な異物除去が必要なケースもあります。
まとめ:異音の多くはメンテナンスで改善できる
スバル・サンバーTV1で内気循環かつ風量最大時に「ゴーッ」とした音がする場合、ブロワ周辺やダクト内の共振・汚れ・フィルター不具合が原因である可能性が高いです。
まずは清掃・点検を行い、それでも改善しない場合は、フラップモーターやブロワファンの交換を視野に入れてください。音の発生源が明確になることで、静かな車内を取り戻せます。
コメント