セダン型の日産スカイライン ER34(ターボではなくNA/RB25DE搭載車も含む)に、FUJITSUBOから発売されている「Legalis R」マフラーを装着されている方の中には、ローダウンなどによって“中間サイレンサー(中間タイコ)部の地上高が厳しい”という悩みを持たれているケースがあります。この記事では、中間サイレンサーの地上高対策・ストレート化/砲弾型サイレンサー化のメリット・デメリット、排気音・車検適合の観点から整理していきます。
Legalis Rマフラー装着による実寸・干渉リスク
まず、Legalis Rの製品仕様を確認すると、例えばER34用車種では「メインパイプ径70 mm」「最低地上高110 mm(純正比)/マフラー重量16.8kg」などが案内されています。[参照] :contentReference[oaicite:2]{index=2}
ローダウン仕様(車高を約3 cm低くした状態)や車種によっては、この中間サイレンサー部が「純正車高に比べてさらなる低さ」「地面や段差とのクリアランス不足」につながる可能性があります。たとえば「最低地上高9 cmを少し切っている状態」などは、走行中の段差や駐車場のスロープなどで干渉・擦り混みの発生リスクが高まります。
対策①:中間サイレンサーを切除してストレートパイプ化する場合
この方法は“中間タイコを取り外して、メインパイプと同径のパイプで繋ぐ”というものです。メリット・デメリットを整理します。
メリット:・地上高が稼げる(中間形状が低く膨らんでいる分、高さ確保)・排気抵抗が低くなり、若干のパワーアップ・軽量化効果。
デメリット:・排気音が大きくなる可能性:実測で中間変更/ストレート化後に「中・高回転域で2~3 dB増加」という報告もあります。例えば、製品標準状態で高回転音84 dB→交換後86‑87 dBというデータも。:contentReference[oaicite:3]{index=3}・車検(特に音量・排気ガス・保安基準)対応が難しくなる可能性。・純正部品保証やマフラー保証の対象外になるケース。
実例:ER34にLegalis Rを装着/その後中間タイコを撤去しストレート化したユーザーの口コミでは「段差通過時の“ガリッ”音が無くなり安心しましたが、夜間普段使いで掃いたような排気音が気になるようになった」という声があります。
対策②:外径の小さな砲弾型サイレンサーに交換・取り付けする場合
こちらは「中間サイレンサーを純正の大きなものから、外径を抑えた砲弾型サイレンサー(例えばφ90 mm級)に変更」してクリアランス確保を図る方法です。メリット・デメリットも見ていきます。
メリット:・地上高を改善しつつサイレンサー構造を残せるため、音量・騒音抑制のメリットあり。・車検時の音量・基準対応が比較的容易。
デメリット:・費用が中間サイレンサー切除より高くなるケースあり(加工・溶接・調整含む)・構造変更/保安基準の確認が必要な場合あり。・排気効率がストレート化ほど上がらない可能性。
実例:あるER34オーナーが「砲弾型中間サイレンサー仕様+Legalis R」で使用しており、「段差で中間タイコが擦るという恐怖感が無くなった」「夜間の排気音も純正+Legalis程度で保たれていた」と報告しています。
排気音・車検適合の観点から知っておきたいこと
Legalis Rの公式仕様では、「アイドリング63 dB(純正)→57 dB(Legalis R)」「中回転域100 dB(純正)→102 dB(Legalis R)」という数値が示されています。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
つまり、純正よりやや高回転域で音量が上がる傾向がありますので、ストレート化や中間サイレンサー変更時には音量測定・保安基準確認が必須です。特に降下車高・擦りやすい位置にマフラーがある車両では、車検時に「擦り傷・変形・排気漏れ」が原因で適合拒否されるケースもあります。
実践チェックリスト:ER34/Legalis R装着+車高低下車輌向け
- ① マフラー地上高の実測:段差を通過できる最低高さと実測地上高を比較。
- ② 排気音量測定:変更前後・変更案どちらでも音量が基準(地域/車検項目)内か確認。
- ③ 構造変更・保安基準の適合確認:サイレンサー切除・交換によって車検証への記載や構造変更申請が必要になるか確認。
- ④ 製品保証・部品保証の確認:Legalis Rや中間サイレンサー交換部品の保証がどうなるか販売店・メーカーに確認。
- ⑤ 段差・駐車スロープ通過実走テスト:購入・施工後、実際に段差・スロープを慎重に走行して干渉の有無を確認。
まとめ
ローダウンされたER34にLegalis Rを装着している場合、中間サイレンサー部の地上高/擦り・干渉リスクは十分に注意すべきポイントです。ストレートパイプ化/砲弾型サイレンサー化のどちらにもメリットとデメリットがあり、自身の使用環境(段差・駐車場傾斜・夜間静粛性など)を踏まえて選ぶことが重要です。
また、排気音・車検適合・構造変更の観点からも、変更前に実測データを取得し、信頼できる施工店で相談・確認されることをおすすめします。安心してカスタムを楽しむための一助となれば幸いです。


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