運転免許証の「条件等」欄には、所有する免許の種類や取得時期に応じた制限が記載されます。特に、制度変更前に取得した「旧旧AT限定普通自動車免許」と、現在の「AT限定普通二種免許」を両方所持している場合、どのような文面が表示されるのか気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、その背景や具体的な表記、読み解き方について詳しく解説します。
「旧旧AT限定普通自動車免許」とは?
いわゆる「旧旧AT限定」とは、2007年6月の免許制度改正以前に取得した、AT(オートマチック)車に限った普通自動車免許を指します。この時期の免許では、現在の「準中型」「中型」区分が存在せず、8トン未満の車両も含む範囲で運転可能でした。
この免許を所持している場合、「中型車は中型車(8t)に限る」といった制限が付いているのが特徴です。
現行のAT限定普通二種免許について
現在のAT限定普通二種免許は、タクシーや代行運転など「旅客輸送」に対応するための免許で、MT(マニュアル)車両は運転できない点に注意が必要です。普通二種免許は基本的に「普通自動車」の免許の上位に位置付けられるため、記載上は両方の条件が合併されて表記されることになります。
条件欄に記載される具体的な文面
この2種類の免許を保持している場合、免許証の「条件等」欄には以下のような表記になるのが一般的です。
- AT車に限る
- 中型車は中型車(8t)に限る
つまり、「AT限定であること」と「8t限定中型の旧普通免許であること」の2点が併記されます。なお、「AT車に限る」は普通二種免許にも適用される条件であり、二種車両でもマニュアルは運転できないことを意味しています。
具体例:免許証の条件欄はこう表示される
たとえば、以下のような記載になります。
項目 | 記載例 |
---|---|
免許の種類 | 普通二種・中型(8t)・普通 |
条件等 | AT車に限る/中型車は中型車(8t)に限る |
これにより、「8t未満の中型車まで運転可能かつAT限定」であることが明確に表現されます。
なぜこのような表記になるのか?
運転免許制度は、時代とともに区分や条件が変更されています。2007年6月以前の普通免許では中型車も運転可能だったため、「中型車は中型車(8t)に限る」と明示することで、その権利を保持したまま新制度に移行する形となっています。
一方、AT限定の条件は二種免許を取得しても引き継がれるため、「AT車に限る」という記載は残るのです。
まとめ:2つの条件が併記されるのが基本
旧旧AT限定普通免許と現行AT限定普通二種免許を所持している場合、免許証の「条件等」欄には、
- AT車に限る
- 中型車は中型車(8t)に限る
の2つがセットで記載されます。これは制度上の正しい取り扱いであり、特殊な例ではありません。免許証に書かれた内容は、自身の運転可能範囲を知るための重要な情報なので、定期的に確認しておくと良いでしょう。
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