中古輸入車市場において、メルセデス・ベンツW218型CLSクラスやBMW F10型5シリーズ後期が手頃な価格帯で流通しはじめています。150万円前後でラグジュアリーなセダンが購入できるという魅力は非常に高い一方、維持費や故障リスクについての正しい知識を持つことが大切です。本記事では、W218とF10それぞれの特性と注意点、維持費の目安について詳しく解説します。
W218型ベンツCLSとF10型BMW 5シリーズの特徴比較
W218型CLSは流麗な4ドアクーペデザインで高級感があり、エンジンはV6や直4ターボが中心。F10型5シリーズはEセグメント王道セダンで、直列6気筒の安定感と後期型の完成度の高さが魅力です。
例えば、CLS350ブルーエフィシェンシーは7速AT+V6エンジンで滑らかな走行性能があり、523iなどのF10後期モデルは直6から直4ターボへと変更され、省燃費性も強化されています。
中古車本体価格は安くても維持費は本物のプレミアム
150万円で購入できる個体でも、維持費は国産車と比較して割高になります。以下は年間に想定される主な費用の一例です。
項目 | 目安 |
---|---|
自動車税 | 約58,000円(3000ccクラス) |
車検整備費用 | 約15万~25万円 |
オイル・タイヤ交換 | 年2回で約10万円 |
故障修理費 | 突発的に10万円以上も |
特に電装系や足回りの故障が多く報告されており、長期的に見て20〜30万円/年程度の出費を覚悟しておく必要があります。
故障リスクと交換部品コスト
W218・F10ともに共通して問題になりやすいのが「足回り(エアサス・ショック)」や「電装系(センサー類)」です。部品代も工賃も高額になりやすく、ディーラー整備だと1回で10万円以上かかるケースも。
一方、信頼できる輸入車専門店で定期的にメンテナンスしている車両であれば、故障リスクはある程度軽減されます。購入時には整備記録簿や保証内容も必ず確認しましょう。
維持費を抑えるための工夫と対策
車両購入時にしっかり予算を残しておくことが重要です。車両本体に150万円をすべて使わず、30万~50万円ほどを整備費や予備費に充てるのが理想です。
また、正規ディーラーにこだわらず、輸入車整備に強い認証工場や民間整備工場とつながりを持つことで、メンテナンスコストを半額以下に抑えられるケースもあります。
こんな人にはおすすめ、こんな人は避けたほうがよい
おすすめできる人:
- 年間走行距離が少ない(例:5,000km以下)
- ある程度の修理費に備えられる
- 中古車のメンテナンス経験がある
避けた方が良い人:
- 通勤や日常使用で走行距離が多い
- 車検・整備での突発的支出に対応できない
- ディーラー整備しか選択肢がない地域に住んでいる
まとめ:購入価格だけでなく「維持」が勝負。中古プレミアムセダンの賢い楽しみ方
W218型ベンツCLSやF10型BMW 5シリーズは確かに今が“買い時”に見えますが、購入後の維持コストとリスクも視野に入れる必要があります。
ポイントは「信頼できる整備環境を確保すること」「本体価格とは別にメンテナンス予算を持つこと」。これらを満たせるなら、150万円前後で本物のプレミアムカーを所有する満足感を味わえるはずです。
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