軽自動車市場で高い人気を誇るダイハツ「ムーヴ」シリーズ。中でも新型モデルは先進装備や外観デザインを刷新し注目されていますが、一部では「女性ドライバーに不評」との声も聞こえてきます。そこで実際に販売店を取材し、男女で異なる評価や、クルマ選びの傾向を探ってみました。
販売店スタッフが語る「新型ムーヴ」の評価
都内のダイハツ販売店スタッフによると、新型ムーヴの登場後、「男性からの反応は上々ですが、女性のお客様の中には“少しごつい”“押し出しが強すぎる”という声もある」とのこと。
特にフロントフェイスのデザインが、これまでの柔らかい印象から変化し、ややメカニカルで力強さが前面に出たことで「かわいさ」や「親しみやすさ」を求める層には刺さりにくい面があるようです。
女性ドライバーに人気の軽自動車とは?
軽自動車市場で女性に人気があるのは、やはりスズキの「ラパン」やホンダ「N-BOX」など、丸みを帯びた外観やパステルカラー、操作性の良さを持つ車種です。
たとえば、「視界の良さ」「運転のしやすさ」「かわいらしいデザイン」「荷物の積みやすさ」といった要素は、子育て中のママや都市部在住の女性にとって重要な判断基準となります。
新型ムーヴが抱える“中性的なデザイン”の難しさ
新型ムーヴは安全性能や室内の広さなど基本性能は高評価を得ており、男女問わず使える「ユニバーサルデザイン」を目指しています。
しかし、中性的に寄せた結果、従来のファンが抱いていた「ムーヴらしさ」が薄れたという見方もあり、車に個性やストーリーを求めるユーザーからするとやや物足りなさを感じるかもしれません。
販売現場で見えた“女性に響くポイント”とは?
販売現場では「ナビやエアコンの操作パネルがタッチ式より物理ボタンのほうが使いやすい」「シート高や乗り降りのしやすさも重要」という意見が多く、インテリアや装備の細かな仕様も選ばれるポイントとなります。
加えて、色のバリエーションも大きな決め手になっており、グレージュやラベンダーといった柔らかい色が女性層の購入率を高めているといいます。
“苦手”と感じられる要因はデザインだけではない
価格帯やオプションの選択肢、グレード構成のわかりにくさも、初めてクルマを買う人にとってハードルになることがあります。
特に軽自動車で200万円を超える価格になると、購入に慎重になる女性も多く「それならN-BOXやスペーシアでいいかも」と比較されやすいという傾向も見られました。
まとめ:デザインの好みは多様、選択肢の豊富さが重要
「新型ムーヴは女性に不人気か?」という問いに対しては、一部の女性層には響きにくいデザインや仕様があるのは事実ですが、全体としての評価は決して悪くありません。
重要なのは、ユーザーのライフスタイルに合った選択肢があるかという点であり、各メーカーも“万人受け”だけでなく“個別ニーズ”に応えるモデル展開が求められています。
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