イタリア車の象徴とも言えるアルファロメオ。その官能的なデザインとエンジンサウンドに魅了され、特に旧型モデルに強い憧れを抱く方も多いでしょう。中でも「156 V6」「147 ツインスパーク」「155 V6」は多くのファンに愛され続けている名車です。しかし、ディーラーに「旧型アルファはおすすめできない」と言われる理由も気になるところ。この記事では、アルファロメオ旧型モデルの実力と、日常使いでのリアルな維持事情を整理して解説します。
アルファロメオ旧型の魅力とは?
アルファロメオの旧型モデルは、単なる移動手段ではなく“走る喜び”を感じさせてくれる存在です。特に156のV6エンジンは“ブッソ”エンジンと呼ばれ、官能的な音と力強い加速で多くの車好きから高評価を得ています。
147ツインスパークは、小型で扱いやすいサイズ感と高回転型のエンジン特性が特徴。通勤からドライブまで万能なコンパクトスポーツとして今も人気です。
155は希少性が高く、特にV6モデルは往年のDTMイメージも手伝って“所有する喜び”が強い1台です。
なぜディーラーが旧型を勧めないのか
ディーラーが旧型アルファを「おすすめしない」と伝える背景には、維持費・故障リスク・部品供給といった現実的な問題があります。
特に15年以上前のモデルになると、部品の劣化が進んでおり、定期的な交換が必要です。エアコンや電装系、足回り部品は消耗が激しく、修理に時間と費用がかかるケースが少なくありません。また、純正部品が国内で入手しにくく、並行輸入や中古パーツに頼らざるを得ないことも。
日常使いは可能?ロングドライブや買い物にも対応できる?
旧型アルファでロングドライブや買い物もこなす「オールインワン」的な使い方は、慎重に検討すべきです。たしかに可能ではありますが、コンディションが万全であることが前提となります。
たとえば高速道路でエンジンの調子が突然悪くなった場合、レッカー移動先にアルファの整備に強い工場があるとは限りません。旧車であるがゆえ、信頼できる整備工場と関係を築いておくことが必須です。
維持費やメンテナンス費用の目安
年間維持費の目安としては以下のようなイメージです。
項目 | 概算費用 |
---|---|
税金・保険 | 約10~13万円 |
車検・整備費 | 約15~30万円 |
故障対応 | 年によって5~20万円 |
特にエアコンや足回り、エンジンマウントなどは10万km近くで交換が必要になることも多く、突発的な出費が発生しやすいです。
購入を検討するなら押さえておきたい3つのポイント
- 信頼できる整備工場の確保:アルファに詳しいショップとの付き合いが維持の鍵。
- 部品調達ルートの確保:国内在庫だけでなく、イタリアからの取り寄せを視野に。
- 予算には余裕を持つ:車両価格だけでなく、毎年のメンテ代も含めて検討を。
これらを踏まえていれば、旧型アルファロメオとの生活は「多少手がかかるけれど最高に楽しい」ものになります。
まとめ:心で乗る車。維持は大変だが、それに見合う価値がある
旧型アルファロメオは、機械としての信頼性だけを見ると現代車に劣る面もあります。しかし、所有する歓びや「走る楽しさ」という点では今も第一線級です。特に155 V6は現在では希少性が増しており、コレクションとしても魅力があります。
「生活のすべてを1台でこなしたい」なら少し不安も残りますが、「車と一緒に暮らす」という覚悟とメンテの備えがあれば、その夢は現実になります。
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