トヨタ・セルシオ(20系)は純正でエアサスペンションが採用されているモデルが多く、乗り心地や車高制御の優秀さで人気がありますが、経年劣化や修理コストの観点から、バネサスへの換装(コンバージョン)を検討するオーナーも少なくありません。本記事では、エアサスからバネサスへ変更する際の構造変更の必要性や必要書類、費用感まで詳しく解説します。
なぜエアサスからバネサスに交換する人がいるのか
エアサスは快適性に優れる反面、エアバッグの破れやコンプレッサーの故障などが発生しやすく、修理に10万円以上かかるケースも多くあります。一方で、バネサスに交換することで故障リスクと維持費を抑えられ、よりシンプルな構造となる点が魅力です。
特に年式が古くなるにつれてエアサスの不調が増えるため、信頼性を重視して足回りを変更するユーザーも増加しています。
構造変更は必要?
結論から言えば、構造変更(改造申請)は必要です。サスペンションの種類が変わることで、車両の構造要件が変化するため、保安基準適合性を確保する目的で運輸支局での構造等変更検査が求められます。
構造変更をしないまま車検を通そうとすると、不適合と判断されて車検が通らないリスクが高くなります。
強度証明書は必要?
基本的に、強度計算書(強度証明書)は必要ありませんが、交換するバネサスキットのメーカーや改造方法によっては求められる場合もあるため、事前に整備工場や陸運局に確認することが推奨されます。
一般的には、車検対応品として認可されているボルトオン式のスプリングキットを使用すれば、強度証明なしで構造変更が可能です。
必要な書類一覧
- 改造自動車等届出書
- 改造後の写真(上下左右斜めなど)
- 改造内容説明書
- 車検証原本
- 整備記録やパーツの適合証明(あれば)
これらを持って、管轄の運輸支局にて構造変更検査を受けます。
費用の目安
費用はおおよそ以下のようになります。
項目 | 目安費用 |
---|---|
バネサスキット本体 | 約5万〜15万円 |
工賃(交換作業) | 約3万〜8万円 |
構造変更申請代行料 | 約1万〜3万円 |
検査手数料 | 2,000円前後 |
合計すると、10万円〜25万円程度が相場といえるでしょう。
実際に行ったユーザーの声
「10年以上乗ったセルシオでエアサスが頻繁に下がるようになったので、思い切って社外のスプリングに変更。多少乗り心地は硬くなったが、トラブルが減って安心して乗れるようになった。」(30代男性)
「構造変更が不安だったが、車検対応パーツを使えば書類も整っていて比較的スムーズに検査を通せた。費用はかかったが長期的に見ればお得だった。」(40代男性)
まとめ:構造変更を視野に、安全で安心なカスタムを
20セルシオのエアサスからバネサスへの変更は、構造変更の手続きを踏めば合法かつ現実的なカスタムです。費用と手間はかかるものの、メンテナンス性や信頼性を向上させるための有効な選択肢といえます。
これから変更を検討している方は、車検対応のキット選定と、事前の手続き確認をしっかりと行い、安全で快適なドライブ環境を手に入れましょう。
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