なぜパトカーや覆面パトカーはノーマル車なのか?足回り強化がされない理由と背景

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街中や高速道路で見かけるパトカーや覆面パトカーは、一見すると市販車とほとんど変わらない「ノーマル仕様」が基本です。警察車両というと、特別なチューニングがされていそうなイメージがありますが、実際はノーマル車両が中心です。では、なぜ足回りの強化などがされないのでしょうか?この記事ではその理由と背景を詳しく解説します。

警察車両における「ノーマル仕様」の意味

警察車両の多くは、メーカーの量産車をベースにした「特装車」と呼ばれるもので、外見上は市販車とほぼ変わらない仕様です。ただし、ブレーキや冷却性能など、安全性や耐久性を重視した微調整が施されていることもあります。

例えば、トヨタのクラウンや日産のスカイラインなどをベースとした覆面パトカーは、車種自体が高性能であり、追跡や巡回などに十分対応できる走行性能を持っています。

足回り強化がされない主な理由

パトカーに足回りの強化がされない理由として最も大きいのは「コスト」と「整備性」です。警察は限られた予算内で多数の車両を運用しており、すべての車両に特殊チューニングを施すとコストが大幅に増加してしまいます。

また、足回りを強化すると乗り心地が悪くなることもあり、長時間の巡回や待機任務には適しません。整備に手間がかかることも、日常業務に支障をきたす原因となります。

走行性能はノーマルでも十分

現代のノーマル車両は技術の進化により、十分な加速性能と制動性能を備えています。特に高速道路での取締りに使われる車両は、元々スポーツ性能の高いモデルが採用されているため、チューニングなしでも法定速度を超えた走行に対応可能です。

たとえば、覆面パトカーとして使用されるクラウン2.5Lターボモデルは、0-100km/h加速が7秒台とされており、市販車の中でも高い動力性能を誇ります。

特殊な任務には専用車両も存在する

すべての警察車両がノーマルというわけではありません。高速道路での追跡や暴走族の取締りには、足回りが強化された「交通機動隊専用車両」や「白バイ」が投入されることがあります。

また、機動隊や要人警護などの特殊任務には、ランクルやアルファード、さらには海外車両をベースにした特別車両が使用されることもあります。

覆面パトカーの「偽装性」も重要

覆面パトカーは「目立たないこと」が重要な任務のひとつです。足回りや外観に手を加えると一般ドライバーにもバレやすくなり、取り締まり効果が薄れる恐れがあります。ノーマル車に近い仕様にすることで、「一般車に見えること」を維持しています。

まとめ

パトカーや覆面パトカーがノーマル仕様であるのは、コスト、整備性、運用効率、そして偽装性といった複数の要素が関係しています。特殊なチューニングは必要に応じて一部車両に施されていますが、通常業務においてはノーマル車で十分に対応できる設計になっているのです。

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