バイクのダブルキャリパーにラジアルマスター&ダブルバンジョーはアリ?安全性と性能を徹底解説

カスタマイズ

ブレーキカスタムにこだわるライダーにとって、「ダブルキャリパー+ラジアルマスター+ダブルバンジョーボルト」は憧れの仕様。しかし、その構成に問題はないのか、安全性や性能は大丈夫なのか、不安に思う方も多いでしょう。この記事では、実際にこの構成がどういう仕組みで成り立っているのか、メリット・注意点を含めて詳しく解説します。

ラジアルマスターとは?その特徴と役割

ラジアルマスターシリンダーとは、レバー操作によるピストンの動きが“ラジアル(直線的)”で、油圧をダイレクトに伝える構造を持つブレーキマスターです。主にスポーツバイクやハイパフォーマンス車両で採用されています。

ラジアル式はレバー入力に対してリニアなブレーキコントロールが可能で、フィーリングが良くなるというメリットがあります。特にダブルディスク車との相性がよく、ブレンボなど社外製パーツを選ぶ際もラジアルタイプが多く出回っています。

ダブルバンジョーボルトとは何か?

ダブルバンジョーボルトは、1つのマスターシリンダーから2本のブレーキホースを個別に分岐させる構成です。片方が右キャリパー、もう片方が左キャリパーに直結され、俗に「2本出し」や「セパレート方式」と呼ばれます。

これにより油圧の分配がスムーズになり、左右キャリパーに均等な圧力がかかることでブレーキバランスが安定する利点があります。

「ダブルキャリパーに2本出し」は問題ないのか?

結論から言うと、ラジアルマスター+ダブルバンジョー構成は問題ありません。むしろ、性能向上を目的とした定番カスタムのひとつです。ただし、以下のポイントには注意が必要です。

  • マスターシリンダーのピストン径:キャリパーが2つある分、必要な油量が増えます。ピストン径が小さいとストロークが深くなりすぎることがあるため、適正なサイズ選定が必要です。
  • ホース長と取り回し:左右でホース長が極端に違うと、油圧のかかり方が偏ることがあります。適正な取り回しが重要です。
  • エア抜きの徹底:ホースが2本ある分、エア抜き作業がやや手間になります。片方のホースだけエアが残っていると、ブレーキタッチにムラが出ます。

おすすめ構成と実例

たとえば、ブレンボのラジアルマスター(19RCS)+スウェッジラインのステンレスメッシュホース+ダブルバンジョーボルトという組み合わせは、サーキットユーザーでも愛用する構成です。

実際、スズキGSX-RやヤマハYZF-Rシリーズなどのスーパースポーツバイクユーザーが多く採用しており、公道でも高い安定感と制動力を得られます。

もし避けるべきケースがあるとしたら?

注意すべきは「マスター側の容量不足」「ホースの品質不良」「無理な取り回し」などです。これらを放置すると、制動力不足や最悪ブレーキのフェード・ロックを招く可能性があります。

また、安価な汎用品はボルトの精度が悪く、液漏れやネジ切れを引き起こすケースもあるため、信頼できるメーカー品を使いましょう。

まとめ:正しく組めば性能アップに直結

ラジアルマスター+ダブルキャリパー+ダブルバンジョーボルトの構成は、正しく施工すれば高い制動性能と安定性を実現できます。特にスポーツ走行や重たいバイクを扱う方にとって、メリットの大きいカスタムです。

不安な場合は、バイクショップやプロの整備士に施工とエア抜きを依頼するのもひとつの手です。安全と快適さを両立するためにも、知識と準備をもって取り組みましょう。

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