自転車の飲酒運転で車の免許に影響はある？違反のリスクと法的な扱いを解説

自転車は手軽な移動手段として広く利用されていますが、「飲酒運転」に関しては自動車と同様に厳しいルールが存在します。この記事では、自転車での飲酒運転が運転免許に与える影響や、法律上のリスクについて、最新の情報をもとにわかりやすく解説します。

自転車は道路交通法上の「車両」に該当

自転車は道路交通法において「軽車両」として分類されており、飲酒運転は明確に禁止されています。たとえエンジンを搭載していなくても、飲酒して自転車を運転することは道路交通法違反となります。

具体的には、酒気帯びの状態で自転車を運転した場合、「酒酔い運転」として刑事罰の対象となることがあります。アルコールの量に関係なく、明らかに酩酊状態であれば検挙される可能性は高いです。

基本的に、自転車での飲酒運転は「点数制度」の対象外です。そのため、自転車による飲酒運転で直接的に自動車免許の点数が引かれることはありません。

ただし、刑事罰としての処分（略式起訴・罰金刑）を受けた場合、記録として残り、それが将来的な免許取得や更新に悪影響を与えることがあります。また、悪質な場合や事故につながったケースでは、道路交通法違反に加えて危険運転致傷罪などの重罪で起訴される可能性も否定できません。

例えば、2021年には、夜間に飲酒状態で自転車を運転し、歩行者と接触してけがをさせたケースで、運転者が書類送検された例があります。このケースでは刑事処分が科され、自動車免許の停止処分に至った報道も確認されています。

また、地方自治体によっては、自転車での飲酒運転に対して「交通安全講習」の受講を命じたり、再発防止を目的とした措置を講じる例も増えています。

自転車での飲酒運転には、以下のような罰則が規定されています。

このように、たとえ自動車の免許に点数がつかないとしても、違法行為であることには変わりなく、将来的な影響も少なくありません。

自転車での飲酒運転を避けることで、事故・トラブルを未然に防ぐことができます。安全面はもちろんのこと、自動車免許の維持や保険料への影響を考えても、飲酒後の自転車利用は控えるのが賢明です。

飲み会のあとは徒歩で帰宅する、公共交通機関を使う、あるいは自転車を押して歩くなど、リスクを避ける手段を意識して取りましょう。

自転車の飲酒運転は、たとえ車の免許に直接の点数がつかなくても、刑事処分や事故によって重い社会的・法的責任を負う可能性があります。交通ルールを守る意識が、最終的には自分自身と他人の安全を守ることにつながります。