CBX400Fで高回転時に回転が頭打ちする症状は、旧車オーナーにとって悩みのタネとなるトラブルのひとつです。特にキャブ交換車や点火系チューンをしている車両では、複数の要因が絡み合う可能性があります。今回は、4速以上で6,000〜7,000回転から上がらなくなるケースを例に、症状の原因とチェックポイントを解説します。
CBX400F特有の高回転域トラブルとは
CBX400Fでは高回転時の「被り」や「失火」症状が比較的よく見られます。これは点火系、燃料供給系、吸排気バランスのいずれか、あるいは複数に原因があるケースが多いです。
症状としては、1〜3速では問題なく吹け上がるが、4〜6速になると6,000〜7,000rpmあたりで息継ぎを起こし、スピードも頭打ちになるというものです。
イグナイター・プラグ・コイル類の確認ポイント
すでにイグナイターを交換しているとのことですが、点火系全体としての確認も重要です。以下の項目を点検しましょう。
- プラグの熱価と焼け具合:カブリやすい熱価ではないか、焼け色が黒くすすけていないかを確認。
- プラグコードとキャップ:接点不良やリークがないか、特に古いNGKコードは交換推奨。
- イグニッションコイル:抵抗値や通電をチェック。社外互換品でも品質にバラつきがあります。
点火系に問題があると、回転数が上がるほど火花が弱まり、燃焼が不完全になって「息継ぎ」や「被り」と感じる症状が出やすくなります。
キャブレターがCB550F用の場合の影響
CBX400FにCB550Fのキャブを装着している場合、口径やジェットセッティングの違いにより、空燃比が濃くなっている可能性があります。以下の点を確認しましょう。
- メインジェットの番手:550FのセッティングのままだとCBX400Fには濃すぎる場合がある。
- ニードル段数:加速時の燃調を決める重要なポイント。1段階変えるだけでも変化があります。
- スロットル開度と被る回転数の一致:高回転時=大開度時に問題が出るなら、メイン系が原因の可能性が高いです。
実際に同じような症状を経験したユーザーの中には、CB550キャブを使用している際にメインジェットを小さくしただけで一気に解消したという声もあります。
燃料供給と吸排気バランスの見直し
燃料供給量と吸気・排気効率のバランスが崩れると、高回転での失火や息継ぎが発生しやすくなります。以下をチェックしましょう。
- 燃料フィルターの詰まり:燃料が十分に供給されていない場合、回転が上がるほど症状が出ます。
- タンクキャップのエア抜き:負圧による燃料供給の不具合も意外と見落とされがちです。
- 社外マフラーとの相性:抜けが良すぎるマフラーは空燃比を狂わせ、濃すぎや薄すぎを引き起こします。
試してみたい対策例とステップ
まずは、点火系→キャブセッティング→燃料供給系の順で対策するのが効率的です。
具体的には以下のようなステップを試すとよいでしょう。
- プラグとプラグコードを信頼性の高い新品に交換
- メインジェットを番手違いでテスト(例:#115→#110)
- 燃料ラインとフィルターを掃除・交換
- エアクリーナーとマフラーの相性を再確認
まとめ:高回転不調の原因を一つずつ絞り込む
CBX400Fの高回転域での失火や被りは、点火・燃調・吸排気のバランスが崩れている可能性が高いです。特にキャブを他車種流用している場合は、燃調を慎重に見直すことで改善されることが多いです。焦らず一つずつチェックしながら、自分のバイクに合ったベストな状態を探りましょう。
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