退職後に普通免許を安く取得する方法｜失業保険とハローワークの活用術

退職を機に、普通自動車免許（AT限定）を取得しようと考えている方は多いものです。この記事では、失業保険を受給しながら、なるべく費用を抑えて免許を取得するための制度や方法について、具体的に解説していきます。

失業中の自動車免許取得は可能？

結論から言うと、失業中に教習所へ通うことは可能です。ただし、失業手当（基本手当）との兼ね合いには注意が必要です。基本手当は「就職活動ができる状態」であることが前提のため、フルタイムの合宿教習などで就職活動ができないとみなされる場合、給付がストップすることがあります。

そのため、ハローワークに事前相談して、許可を得ておくことが大切です。

失業中の免許取得で注目すべきは「教育訓練給付制度」です。これは、指定された教習所で免許を取得した場合、最大20％（上限10万円）まで給付が受けられる制度です。

利用には条件がありますが、雇用保険の加入期間が一定以上ある方であれば、退職後でも申請が可能です。まずはハローワークで「教育訓練給付制度対象講座一覧」を確認しましょう。

費用面を考えるなら、合宿免許の方が通学より断然安いケースが多いです。特に地方の教習所では、宿泊費や食費込みで20〜25万円程度で取得できるプランも豊富にあります。

ただし、2週間程度の拘束期間があるため、前述の通り失業保険との兼ね合いに注意が必要です。合宿に行く前にハローワークへ「就職活動継続の意思がある」ことを伝えておきましょう。

自治体によっては、若年者や失業者を対象とした免許取得の補助制度があることもあります。たとえば、特定地域では10万円前後の補助が出るケースも。

お住まいの市区町村の公式サイトや、地域のハローワーク窓口で一度確認しておくとよいでしょう。

Aさん（28歳）はIT企業を退職後、失業保険を受給しつつ、教育訓練給付制度を活用して合宿免許に参加。合計27万円の教習費用のうち、5万円が給付され、自己負担は22万円で済みました。

また、失業認定日は合宿の前後に調整し、就職活動の意思を示すことで、手当の支給も継続されました。

退職後の免許取得は「給付制度」「合宿免許」「自治体補助」の3つをうまく組み合わせることで、大幅にコストを抑えることが可能です。

まずはハローワークで教育訓練給付制度や就職活動の取り扱いについて相談し、自分に合ったプランを見つけましょう。制度を知らないまま申し込むと損をしてしまう可能性もあるため、情報収集と計画的な行動が成功のカギになります。