新車を購入した際、「登録は7月なのに納車は8月や9月だった」というケースに直面することがあります。このような登録と納車のズレは珍しいことなのか、それともよくあることなのか?また、購入者にとって損になることはあるのか?この記事ではディーラーでの新車購入時によく起きる登録タイミングの実情と注意点を詳しく解説します。
登録日と納車日は同じとは限らない
新車の「登録日」とは、車検証が発行されてナンバーが付けられた日を指します。一方「納車日」とは、購入者が実際に車を受け取る日です。実際には、登録から納車まで数日〜数週間以上空くことも珍しくありません。
理由としては、希望ナンバー待ち、オプション取り付け、物流の遅れ、登録台数調整(ディーラー側の営業ノルマ対策)などがあります。
登録だけ先行するのはよくあること
特に四半期末(3月・6月・9月・12月)や決算期は、「登録だけ先に済ませて納車は後日」というケースが増加します。これはディーラーが月末までに販売実績を確保するために、納車前に“名義登録”だけ先に行うという商慣習です。
たとえば、登録だけ7月に行い、実際の納車は8月中旬になるといった事例は普通に存在します。
登録月が早いと何が“損”になるのか?
登録が先行すると、以下のような購入者にとってのデメリットが発生することがあります。
- 車検の有効期間が短くなる
車検は登録日から起算されるため、納車が遅れた分だけ“実質使用期間”が目減りする。 - 自動車税・重量税・任意保険の契約が前倒し
登録時点で課税や保険開始が発生するため、使っていない期間に支払い義務が生じる。 - 初度登録年月が古くなる
リセール時や買い替えの際、登録が早いと“年式落ち”扱いになることもある。
例:登録が7月1日、納車が8月20日だと、最初の1.5ヶ月は保有していないのに税金・保険料を負担している状態になります。
どうすれば損を避けられる?
登録タイミングで損をしないためには、事前の確認が重要です。契約前に以下をチェックしておきましょう。
- 登録予定日と納車予定日の確認
- 「登録=納車日」になるかどうかの明言をもらう
- 登録先行の理由が明確であるか(希望ナンバー?納期の遅れ?ディーラー都合?)
また、契約書に「登録日を基準に車検起算、税金負担が始まる」などの文言がある場合もあるため、細部まで読み込むことが必要です。
まとめ:登録と納車のズレは珍しくないが、放置すると損するケースも
・登録日と納車日が1ヶ月以上ズレることはディーラーでは珍しくない
・ズレることで車検・税金・保険面で実質的な損失が発生することも
・契約時に登録・納車スケジュールと課税・保険開始日の確認を忘れずに
・可能であれば「登録=納車日」となるよう交渉するのがベスト
見落としがちな登録日のズレも、長く乗る車だからこそ、しっかりと把握しておくことが重要です。気になる点は遠慮なくディーラーに確認し、納得のいく取引を心がけましょう。
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