バイク教習における「見極め」とは、次のステップに進む前に現在の技能レベルが十分かを教官が判断するためのチェック項目です。特に第1段階の見極めは、教習初期の山場とされ、多くの教習生が不安を感じるタイミングでもあります。本記事では、第1段階の見極めとは何をするのか、インストラクターの位置関係、よくある注意点などを詳しく解説します。
第1段階の見極めとは?目的と評価基準
第1段階は主にバイクの基本操作を学ぶステージで、見極めはその仕上げです。コース内で以下のような項目を総合的に判断されます。
- 発進・停止の操作
- 坂道発進
- 低速バランス走行(一本橋)
- スラローム
- 急制動
- 右左折・安全確認
「試験」ではなく「評価・確認」なので、失敗しても即不合格ではありません。教官は、次の段階(第2段階)に進んでも問題ないかをチェックしています。
インストラクターは前を走るのか?
多くの教習所では、第1段階の見極め中も教官が先導してくれる場合がほとんどです。無線で指示を出しながら、走行ラインや停止位置などを教えてくれるため、特別な「試験モード」に切り替わるというよりは「最終確認走行」に近い雰囲気です。
ただし教習所によっては、最終セッションではあえて教官が横にいなかったり、後方から見守る形式を取ることもあります。見極め直前の教官からの説明をしっかり聞くようにしましょう。
見極め当日の流れと心構え
見極めの教習は、通常の技能教習と大きく変わりません。開始前に教官がその日の流れを説明してくれるため、心配しすぎなくても大丈夫です。確認される項目は、これまでの教習で何度も繰り返してきたものばかりです。
心構えとして大切なのは以下の3点です。
- 焦らず落ち着いて行動する
- 安全確認を丁寧に行う
- ミスしても動揺せず、次に切り替える
特に目視による安全確認は評価項目として重視されるため、頭をしっかり動かして「確認している」ことを見せるようにしましょう。
よくある失敗例とその対策
第1段階の見極めでよく見られる失敗には次のようなものがあります。
- 安全確認(目視・ミラー)を忘れる
- 発進時の半クラミスによるエンスト
- 一本橋で脱輪やタイムオーバー
- 急制動のブレーキングが甘い・強すぎる
これらは「技術」よりも「焦り」が原因であることが多いため、深呼吸やイメージトレーニングを事前に行うだけでも効果があります。
また、見極めの前に教官へ「少し不安な部分があります」と伝えれば、補助的なアドバイスをくれるケースも多くあります。
もし見極めに通らなかったら?
万が一見極めで「通過不可」となった場合でも、追加教習を1時限受けて再チャレンジできます。落ち着いて次の機会に備えれば、むしろ理解が深まり、結果的に第2段階での習得もスムーズになることがあります。
教習所の目的は「合格者を増やすこと」ではなく「安全運転ができるライダーを育てること」です。合否に一喜一憂しすぎず、課題を整理して次につなげましょう。
まとめ:第1段階の見極めは“確認の場”。安心して臨もう
バイク教習の第1段階における見極めは、これまで学んできた技能を教官と一緒に再確認するセッションです。多くの教習所では教官が前を走り、無線でサポートしてくれるため、ひとりで走る不安はほとんどありません。大切なのは焦らず丁寧に、安全確認を確実に行うこと。失敗しても修正のチャンスはありますので、落ち着いて見極めに臨みましょう。
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