車の運転を始めたばかりの教習生にとって、「ハンドルを戻す」という基本操作は意外と難しいものです。特に急カーブやS字、クランクなどでは、ハンドルをどのくらい回したか分からなくなり、戻しきれずに脱輪してしまうケースも少なくありません。この記事では、初心者がつまずきやすいハンドルの戻し方をわかりやすく解説し、上達のための実践ポイントを紹介します。
なぜハンドルの戻し方が難しいのか
多くの初心者がつまずく原因は、「視線の置き方」と「手の感覚」です。前を見ているつもりでも、視野が狭くなっていたり、手の動きに集中しすぎて視線が下がってしまっていることがあります。
また、ハンドルを回した回数を数えようとする人もいますが、実際には「車の動き」で戻すタイミングを感じ取ることが重要です。
ハンドルを自然に戻すための基本の考え方
現代の車の多くにはパワーステアリングが搭載されており、ハンドルは自然と元の位置に戻る力(セルフアライメント)が働きます。この力を活かして「手を添えるように軽く戻す」ことがポイントです。
無理にグッと戻すのではなく、手のひらで軽くガイドする感覚でステアリングの動きをサポートしましょう。
急カーブでの脱輪を防ぐには?
急カーブでは、視線を「曲がった先」に置くことが大切です。目線が下がると、車の動きを正確に捉えられず、ハンドルを戻すタイミングが遅れがちになります。
例えば、「左カーブで歩道の延長線に目を置き、そこに車を誘導する」イメージを持つことで、自然と戻すタイミングがつかめるようになります。
おすすめの練習法:ステアリング操作を体に覚えさせる
教習車が停車中のときに、ハンドルを半回転ずつ回して戻す練習をしてみましょう。手の位置がどう動くか、回す量がどのくらいかを身体で覚えることができます。
また、教習中の走行でも「大きく回した分は、大きく戻す」というリズムを意識すると、脱輪やオーバーステアが減少します。
実際の例:ハンドル戻しに悩んでいた教習生の改善例
ある女性教習生は、最初の数回で脱輪が続いていましたが、「視線はカーブの出口、手はハンドルに軽く添えるだけ」と意識したことで劇的に改善しました。
彼女はまた、「曲がりながら次の直線を意識する」ことで、自然とハンドルを戻す準備ができるようになったと語っています。
よくあるNG操作とその対処法
- NG:ハンドルを回す手に力が入りすぎている → 軽く握る、手のひらを意識
- NG:視線がハンドルやボンネットの先ばかりに → もっと先、進行方向を見る
- NG:慌てて一気に戻す → 戻しはスムーズに、丁寧に
まとめ:感覚をつかめばハンドル操作は自然と身につく
ハンドルの戻し方は、数をこなすうちに自然と身につくものですが、意識すべきは「視線」「手の感覚」「車の動き」です。まずはリラックスして、車と対話するつもりで運転してみてください。
焦らず、少しずつ感覚をつかんでいけば、きっとスムーズなステアリング操作ができるようになります。
コメント