20系ヴェルファイアの前期と後期、故障が少ないのはどっち?実際のトラブル事例と改良点から読み解く

中古車

トヨタ・ヴェルファイアの20系モデルは、2008年から2015年にかけて販売された人気の高い高級ミニバンです。この20系には「前期型(2008年5月~2011年10月)」と「後期型(2011年11月~2015年1月)」が存在し、中古車市場でもどちらを選ぶべきか迷う方は少なくありません。特に「不具合が少ないのはどちらか?」という観点で見たときのポイントを、実例とデータをもとにわかりやすく解説します。

前期型と後期型の主な違い

まず、外装の意匠や内装のデザインの違いはもちろんありますが、より重要なのは中身=機構的な改良点です。後期型では、エンジンやCVT、足回り、ブレーキ制御などに細かなチューニングや改良が施されています。

たとえば、2.4Lモデルには新型CVTが採用され、燃費性能と加速性能の向上が図られました。また、内装装備の標準化や安全装備の追加など、快適性・信頼性の面でも進化しています。

実際に報告されているトラブル・不具合の傾向

【前期型の主な不具合例】

  • パワースライドドアの故障(モーター、センサーの劣化)
  • エアコン吹き出し口の作動不良
  • CVTのショックや変速不良(特に2.4L)
  • インテリジェントキーの誤作動

【後期型の傾向】
同様の機構は採用されていますが、パーツの耐久性や制御プログラムが改善されており、トラブル報告は前期型よりもやや少ない傾向にあります。

とくにCVTの挙動に関する不満やリコール対象の件数は後期型で減少しており、年式が新しい分だけ状態の良い個体が多いのも後期型の利点です。

中古車購入時にチェックすべきポイント

前期・後期を問わず、中古車で重要なのは「前オーナーの整備履歴」「走行距離」「下回りのサビ」「電装系の動作確認」などをしっかりチェックすることです。

たとえば、10万km超えの個体で定期的なCVTフルード交換がされていないと、変速不良の原因になりやすくなります。また、助手席側のスライドドアが途中で止まる不具合は定番なので、試乗時に必ず確認しましょう。

プロの整備士によるチェック付き販売店や、第三者機関の鑑定書付き車両を選ぶのも安心材料になります。

前期型を選ぶべきケースとは?

前期型は中古価格が比較的安く、予算を抑えてヴェルファイアに乗りたい方には魅力的です。整備記録がしっかりしていて、消耗品交換済の個体であれば、後期型と遜色ない快適性も期待できます。

特にカスタムベース車両としては、前期型を選ぶユーザーも多く、エアロパーツや車高調、ホイールなどのアフターパーツが豊富なのもメリットです。

後期型のおすすめポイント

後期型は、機械的な信頼性が向上しているだけでなく、内装の質感アップ、ステアリング操作の電子制御(VGRS搭載車)、アイドリングストップ機能の改善など、日常使いにおける使い勝手も洗練されています。

また、最終年式に近いモデルであれば、年数的にも状態が良く、故障リスクも比較的低いと言えます。長く安心して乗りたい方には後期型の方が適しています。

まとめ

20系ヴェルファイアの前期型と後期型を比較した場合、不具合の少なさや信頼性では後期型に軍配が上がるというのが実情です。ただし、前期型でもメンテナンスが行き届いていれば長く乗れる良車も多数存在します。

価格、装備、状態などを総合的に判断し、自分の使い方に合った一台を選ぶことが最も大切です。特に中古車選びでは、型式だけでなく個体ごとのコンディションを重視しましょう。

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