スズキのGSX400Eは1980年代初頭に登場した400ccクラスのバイクで、発売当初から高い注目を集めていました。「400の中で一番速い」とも語られたこのモデルですが、果たしてその噂は本当だったのでしょうか?本記事では、当時のライバル車や性能比較、時代背景をもとにGSX400Eの実力を紐解いていきます。
GSX400Eとはどんなバイクか
GSX400Eは1980年に登場したスズキのミドルクラスバイクで、空冷4ストローク並列2気筒エンジンを搭載していました。最大出力は約40馬力、5速ミッション、重量は約180kg台。
特徴的なのは、トルクフルで扱いやすいパワー特性と、2気筒ながら高回転まで回るフィーリング、そしてスズキらしい「角ばった」スタイルです。
同時代のライバル車と比較
当時の400ccクラスには、次のようなライバルが存在していました。
- ホンダ CB400N(スーパーホーク)
- ヤマハ XJ400
- カワサキ Z400FX
これらはそれぞれ2気筒〜4気筒モデルで、GSX400Eは特にZ400FXやXJ400と並んで「速い」「音が良い」と評判でした。
最高速度と加速性能の実際
GSX400Eの最高速度は実測で約170km/h前後とされ、ゼロヨン加速では15秒台前半という記録が残っています。これは当時の2気筒モデルとしてはかなり優秀な数字です。
特に0-100km/h加速の力強さが評価されており、「速さ」という点での満足度は高かったと言えるでしょう。
当時の評価とユーザーの声
当時のオートバイ雑誌や口コミでは、「Z400FXより低中速が強い」「扱いやすいのに速い」といった声が多く、特に峠道やストップ&ゴーが多い街乗りでの実力が光っていたようです。
また、独特なマフラーサウンド(GSXサウンド)もファンの間では魅力のひとつでした。
結論としてGSX400Eは速かったのか?
「400ccの中で一番速い」という表現はやや誇張かもしれませんが、発売当時の2気筒モデルの中ではトップクラスの加速性能を誇っていたのは間違いありません。
4気筒モデルに比べてピークパワーでは劣っても、実用域での力強さと軽快なハンドリングで非常に「速く感じる」バイクだったのです。
まとめ:GSX400Eは今も語り継がれる名車
GSX400Eは、その時代の400ccバイクの中で確かな存在感と実力を持っていました。単に「スペック上の最速」ではなく、「乗っていて速く楽しい」という体感的な魅力が、当時のライダーたちを虜にしたのでしょう。
今も旧車ファンから根強い人気を誇る理由は、その走りの記憶と伝説にあります。
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