ホンダ製の水冷4サイクル原付スクーターにおいて、FIランプやチェックランプが点滅し、セーフモードに入ってまともに走れなくなるトラブルは、ライダーにとって不安要素のひとつです。特に水温に関わる警告は、放置すれば重大な故障につながる可能性があるため、原因を早期に見極めて対応することが求められます。この記事では、水温センサー不良と実際のオーバーヒートの違い、点検方法、簡易的なチェック方法などを解説します。
FIランプ7回&チェックランプ3回点滅の意味とは?
ホンダのインジェクション(FI)搭載モデルでは、自己診断機能により異常があるとFIランプやチェックランプが点滅します。7回点滅は一般的に「水温センサー系統の異常(故障コード7)」を示し、チェックランプの3回点滅も同様に「水温関連の異常」を意味している可能性が高いです。
このようなエラーが出ると、ECUがエンジン保護のためにセーフモードに切り替わり、出力が制限されます。そのまま走行を続けると、実際にエンジンが損傷する恐れがあるため、早急な点検が必要です。
水温センサー不良とオーバーヒートの見分け方
まず、水温センサー(サーミスタ)が故障していると、ECUが異常な水温を誤検出してセーフモードに入ることがあります。一方で、実際にエンジンがオーバーヒートしている場合も、同様の症状が現れます。
簡易的な確認方法としては、エンジン停止直後にラジエターやシリンダーヘッドに手を近づけて放熱具合をチェックすることが挙げられます。異常な高温を感じる場合は、実際に冷却が不足している可能性があります。また、ファンが回っていない、クーラントが循環していないなど、冷却系統全体の問題も視野に入れるべきです。
実際のオーバーヒートの兆候と確認ポイント
以下の症状が見られる場合は、実際のオーバーヒートの可能性が高いです。
- エンジンから「パキパキ」という異音
- ファンが回っていない(エンジンが高温でも)
- リザーブタンクのクーラントが沸騰している
- 冷却ホースが異常に熱くなる、または破裂
逆に、上記症状がない場合、ECUが誤作動してセーフモードに入っているだけかもしれません。
水温センサーの簡易チェック方法
水温センサーはエンジン近くの冷却ラインにネジ留めされているケースが多く、次の方法で簡易点検が可能です。
- センサーのカプラーを外した状態でエンジンをかける:FIランプが変化するかチェック
- 抵抗値をテスターで測定する:冷間時と温間時で大きく変化するのが正常
- 同型センサーを仮に差し替えてみる:症状が改善されれば断定的
水温センサーは2,000~3,000円程度と比較的安価な部品なので、予防交換するのも一つの手段です。
ホンダ正規店で断られた場合の対応策
「ホンダ正規店に断られた」とのケースでは、地域によっては正規店でも対応の温度差があるため、複数の店舗へ相談するのが効果的です。特に電装やインジェクションに詳しいバイクショップや、スキャンツールを持っている整備工場が有力な候補です。
また、ホンダの公式販売店検索を活用して、レビューの高い店舗や修理対応に強い店舗を探すのも有効です。
まとめ:症状の継続なら早期にセンサー交換・診断機チェックを
FIランプやチェックランプが繰り返し点滅し、セーフモードに入る場合は、水温センサーの誤作動または本当に冷却系の問題が発生している可能性が高いです。簡易チェックで状況がつかめない場合は、診断機によるエラーコードの読み取りが確実な対応策になります。
ショップの対応に不満を感じた場合は、他店舗でのセカンドオピニオンを受けることが最も現実的な解決策です。バイクの大切なエンジンを守るためにも、早めの対応をおすすめします。
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