2025年4月よりスタートした『新基準原付』制度。これまで原付バイクといえば50ccで、法定速度30km/h、二段階右折などの独自ルールがありましたが、新制度により125cc以下のバイクにも普通自動車免許で乗れる可能性が広がっています。この記事では、新基準原付の概要と、従来の50cc原付と比較した際のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
新基準原付とは?制度の概要
新基準原付とは、普通自動車免許で運転できるよう法改正された排気量125cc以下のバイク区分です。ただし速度制限や形状・性能には制限があり、すべての125ccバイクが対象になるわけではありません。
制度のポイント:
- 排気量:最大125ccまで
- 法定速度:30km/h(従来の原付と同じ)
- 運転資格:普通自動車免許保持者(要追加講習)
- 新たなナンバー区分が導入される予定
従来の50cc原付との主な違い
外観や基本構造は似ていても、走行性能や扱いやすさには大きな違いがあります。
項目 | 50cc原付 | 新基準原付 |
---|---|---|
法定速度 | 30km/h | 30km/h |
排気量 | ~50cc | ~125cc |
乗車人数 | 1人 | 1人(※一部2人可の可能性あり) |
運転免許 | 原付 or 普通免許 | 普通免許+講習 |
走行安定性 | 低い | 高い |
新基準原付に乗り換えるメリット
新基準原付の最大の魅力は、安定感や登坂性能が格段に向上している点にあります。見た目は50ccと変わらなくても、125ccエンジンの力強さは日常走行でも実感できます。
- パワーに余裕があり、坂道もスムーズ
- 車体がやや大きめで安定性が高い
- 原付特有の“二段階右折”が今後見直される可能性も
たとえば通勤・通学で毎日乗る方にとっては、安全性や疲労軽減の面で大きなアドバンテージとなります。
デメリットと注意点
一方で、期待ほど速度が出ない、という声も多く聞かれます。
- 法定速度はあくまで30km/hで据え置き(※将来的な緩和議論はある)
- 購入時に“新基準原付”に該当するかの確認が必要
- 講習・登録制度が新たに必要になる可能性
さらに、従来の50ccよりも車両価格が高めに設定されるケースが多く、予算にも影響を与えます。
どんな人におすすめ?
次のような方には、新基準原付は特におすすめです。
- 現行の50cc原付の加速やパワーに不満がある
- 坂の多いエリアに住んでいる
- 安全性や安定性を重視したい
- 普通免許をすでに持っていて新たな取得を避けたい
逆に、コスト重視・近所の買い物専用であれば、50ccを維持するのも十分選択肢になります。
まとめ
新基準原付はまだ始まったばかりの制度で、法的な運用や市場での受け入れは今後の動向次第です。しかし、既存の原付ユーザーにとっては選択肢が広がることで、安全性や快適性の向上が期待されます。法定速度30km/hという制限は残るものの、走行性能や扱いやすさは50ccを上回るケースも多いため、買い替え検討時の有力候補といえるでしょう。
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