ホンダCBシリーズは、長年にわたって多くのファンを魅了してきた名車群です。特にCB750やCB900などのFシリーズは、80年代のバイク黄金期を代表するモデルとして知られています。今回は、その中でも意外と知られていない「純正グレーカラー」について、歴代モデルのカラー展開を振り返りながら詳しく解説していきます。
CB750F・CB900Fとはどんなバイクか
CB750Fは、1979年から販売された空冷DOHC直列4気筒エンジンを搭載したスポーツモデルであり、当時のホンダの技術の粋が詰まった1台です。CB900Fはその上位モデルとして海外市場をメインに展開され、日本でも限定的に販売されました。
両車ともに、流麗なフォルムとスポーティな性能が特徴で、当時としては先進的な足回りやエンジン特性で注目を集めていました。
Fシリーズの純正カラー展開について
Fシリーズの代表的な純正カラーとしては、以下のようなバリエーションがありました。
- ブラック×ゴールドライン(CB750F 1980年型)
- パールホワイト×レッドライン(CB750F 1981年型)
- キャンディレッド(CB900F)
- モナコブルー(欧州向けCB900F2)
ただしグレー系については標準ラインナップとして設定されているモデルは少なく、年式や地域によって限定的に存在した可能性があります。
CB750Fにおけるグレーカラーの実例
一部の資料やオーナー情報によると、1982年のCB750F Limited EditionやCB750Fインテグラなどに、ガンメタリックグレーに近いカラーが採用された例もあると報告されています。
このグレーは、黒に近い深みのあるトーンで、光の加減でわずかにグレーに見える程度の色味であることが多く、正確には「グラファイトブラック」「ダークグレーメタリック」などと記載されていることもあります。
CB900Fでのグレーカラー展開の有無
CB900Fでは、日本国内向けにグレーを正式に採用した記録はほとんどありませんが、欧州仕様や北米仕様では、シルバーグレーメタリックのような色味の車両が販売されたという情報があります。
また、CB900F2(通称「ボルドール」)のカウル付きモデルには、モノトーン調のカラーリングが採用されたこともあり、これが「グレー」と誤認される場合もあります。
純正かどうかを見分けるポイント
中古市場では、カスタムペイントによってグレーに塗り替えられたFシリーズも多く流通しています。以下のようなポイントを確認することで、純正カラーかどうかを見極めやすくなります。
- フレーム番号とカラーナンバーの照合
- タンク内側やフレーム裏に貼られたカラーコードシール
- 当時のパーツカタログやサービスマニュアルの確認
可能であれば、ホンダ正規ディーラーや旧車専門店に相談するのも有効です。
まとめ:Fシリーズにおけるグレーカラーの扱い
CB750FやCB900FのFシリーズには、確かに一部にグレー調の純正カラーが存在した可能性がありますが、正式なラインナップでは非常に稀なケースとなります。中古市場ではレストアやカスタムの影響も多いため、グレーの車体を見かけた場合は純正かどうか慎重に確認することが大切です。
グレーのFシリーズは落ち着いた印象で独特の存在感を放つため、愛車として所有する価値も十分にあるカラーと言えるでしょう。
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