LEDテールのハイフラ対策に使う抵抗値の選び方と注意点|5Ω・10Ωの違いとは?

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LED化されたテールランプで「ハイフラ現象」が発生した場合、多くの方が対策として抵抗器(ロード抵抗)を取り付けます。ただし、抵抗値の違いによっては思わぬリスクも伴うため、正しい選定と使い方が重要です。この記事では、10Ωから5Ωに変更した場合の影響と注意点を詳しく解説します。

そもそもハイフラ現象とは?

ハイフラ(ハイフラッシャー)とは、ウインカーの点滅速度が異常に速くなる現象です。これは車両側が「電球切れ」と誤認識するために起こります。LEDは消費電力が小さいため、ノーマル電球と比べて電流が足りず、この誤作動が起こりやすくなります。

その対策として、一定の電流を消費する「抵抗」を配線に挟むことで、ノーマル電球と同等の負荷を再現し、正常な点滅速度に戻すことができます。

抵抗値「10Ω」と「5Ω」の違い

よく使われる抵抗値は50W10Ωや50W6Ω、場合によっては5Ωなどです。数字が小さくなるほど電流が多く流れるため、放熱量が増えます。つまり5Ωの抵抗器は、10Ωに比べて発熱量が大きくなります。

例として、12V車での消費電流を計算すると以下のようになります。

抵抗値 電流(A) 消費電力(W)
10Ω 約1.2A 約14.4W
約2.4A 約28.8W

このように、5Ωに変えると電流・発熱が2倍以上になるため、放熱対策が不十分だと発煙や焼損のリスクが高まります。

実際に5Ωでハイフラが解消された事例

あるユーザーは、LEDテールの片側だけがハイフラとなり、10Ω50Wの抵抗では改善されず、試しに5Ω50Wを取り付けたところ正常動作したとのこと。これは、もともとの抵抗器が故障していたか、接続不良だった可能性もあります。

しかし、仮に5Ωで解消されたとしても、恒久的な使用には十分な耐熱処理(アルミプレートへの取り付けや断熱材の使用など)が必須です。

安全な抵抗選定と取り付けのポイント

  • ワット数は50W以上が望ましい(発熱に耐えられる)
  • 配線の確実な絶縁と取り付け位置に注意(樹脂パーツ付近はNG)
  • 走行中の振動や水の侵入に備え、防水対策・防振固定を行う
  • 抵抗が焼け焦げていないか、定期的に目視点検する

抵抗が高温になるため、熱による周囲パーツの劣化・溶解に注意が必要です。

代替手段としてのICリレー交換

近年では、抵抗器を使わずに「ハイフラ防止機能付きICリレー」へ交換する方法もあります。これにより消費電力も抑えられ、発熱リスクもゼロになります。特にDIYに自信がある方や長期的な対策を考えている場合には有力な選択肢です。

まとめ:5Ω使用は可能だがリスク管理を

LEDのハイフラ対策として、5Ωの抵抗器を使うこと自体は物理的には可能です。しかし、10Ωに比べて2倍以上の電力を消費し、発熱も大きいため、放熱対策や取り付け位置の工夫が不可欠です。

理想的には、元の抵抗の状態や配線を再チェックし、根本的な原因を確認することが重要です。長く安全に使うためには、ICリレーへの交換も含めて総合的に判断しましょう。

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