車両の盗難というと、車全体が盗まれるイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実はハンドル(ステアリング)だけを狙った盗難も存在します。この記事では、なぜ車のハンドルが盗まれるのか、その目的や背景、そして被害を防ぐための対策について詳しく解説します。
ハンドル盗難の主な理由とは
ハンドルが盗まれる理由は主に「高額で転売できるため」です。スポーツカーや高級車、特にカスタムパーツが付いたステアリングは、中古パーツ市場で高値で取引されることがあります。
たとえば、有名ブランドのモモ(MOMO)やナルディ(NARDI)、スパルコ(Sparco)などのステアリングは新品価格で数万円〜数十万円、中古でも数万円の価値があるため、盗難のターゲットになります。
どのような車種が狙われやすいのか
一般的に、次のような条件の車がハンドル盗難のリスクが高いとされています。
- スポーツカー(例:トヨタ86、スバルBRZなど)
- 高級車(例:レクサス、BMW、メルセデスなど)
- 社外ステアリングに交換されている車
- 駐車場に防犯対策が少ない車
このような車は「換金価値が高く、外しやすい」といった理由で、盗難のプロに目を付けられやすいのです。
盗難の手口とその巧妙さ
ハンドルの盗難は、窓ガラスを割って車内に侵入し、エアバッグごとステアリングを外すという手口が一般的です。車種によっては数分で作業が完了してしまうほど簡単な場合もあります。
エアバッグ付きのハンドルは特に人気があり、ブラックマーケットでは高額で売買されることもあります。また、盗難後すぐにフリマアプリやネットオークションに出品されるケースも見られます。
実際の盗難事例から見るリスク
例えば、東京都内では2023年にカスタムされたスポーツカーを狙ったハンドルのみの盗難が相次いで報告されました。ある被害者は駐車場の防犯カメラ映像から、わずか3分で窓を割られ、ステアリングごと奪われたことを確認しています。
また、ハンドル盗難によってエアバッグ機能を失ったまま運転するケースもあり、安全面でも深刻な問題になります。
盗難防止のためにできる対策
ステアリングの盗難を防ぐには、以下のような対策が有効です。
- ハンドルロックの使用(物理的にステアリングを固定)
- カーセキュリティシステムの導入(警報・録画機能付き)
- 人通りの多い場所に駐車(屋内駐車場が望ましい)
- ステアリング取り外し式の車にする(競技車両など)
特に「ハンドルロック」は数千円で購入可能で、抑止力として非常に効果的です。
まとめ:高価なステアリングは要注意
車のハンドルが盗まれるのは、決して珍しいことではありません。特に社外製や高価なステアリングを装着している場合は、それだけでターゲットになりやすいことを認識する必要があります。
「ハンドルなんて盗まれない」と油断せず、防犯対策をしっかり行うことが愛車を守るカギです。この記事を参考に、できるところから対策を始めてみてください。
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