新車購入の際に選ばれることが増えている「残価設定ローン」。毎月の負担を抑えつつ、数年おきに車を乗り換えるスタイルにマッチしているとして注目されています。この記事では、その仕組みと活用スタイル、特に「5年ごとの乗り換え」に適しているのかを詳しく解説します。
残価設定ローンとは?
残価設定ローン(残クレ)は、契約終了時の下取り価格=残価をあらかじめ設定し、その金額を差し引いた分だけを分割で支払うローンのことです。
たとえば300万円の車を、5年後の残価120万円で設定した場合、月々の返済は差額の180万円をベースに計算されるため、通常のローンより月々の支払いが抑えられるというメリットがあります。
5年後に選べる3つの選択肢
ローン終了時には、以下の3つの選択肢から選べます。
- ① 車を返却して新しい車に乗り換える
- ② 残価を一括または再ローンで支払って乗り続ける
- ③ 車を返却して手放す(追加費用なし or 精算あり)
この仕組みを利用して、「5年ごとに新車に乗り換え」ていくスタイルが自然と生まれてきます。
実例:5年ごとの乗り換えパターン
例)25歳でトヨタヤリス(車両価格220万円)を残価設定ローンで契約(残価90万円・60回)
→30歳で車を返却し、再び新型ヤリスへ残クレで乗り換え。
→35歳時点では毎月支払いを継続しつつ、常に新しい車に乗れている状態。
このように、残価設定ローンは「サブスク的に車を持ちたい人」に非常にフィットします。
どんな人に向いている?
残価設定ローンは以下のようなライフスタイルの人におすすめです。
- 最新の車に定期的に乗り換えたい
- 車検や修理コストを抑えたい
- 現金一括で買えないけど月々の支払額は抑えたい
- 子育てや転勤などで生活スタイルが5年単位で変わりやすい
一方、「長く同じ車を大切に乗りたい」「総支払額を抑えたい」という人には不向きな制度でもあります。
注意点とデメリット
残価設定ローンには以下の注意点もあります。
- ① 残価は保証されていない場合があり、走行距離や傷で減額される可能性
- ② 中途解約が難しく、ライフプランの変化に弱い
- ③ 結果的に総支払額が割高になりやすい
また、5年後に買い取るつもりで残価を組む場合は、残価分もローンに再度組み込まれることで金利負担が増える点にも注意が必要です。
まとめ
残価設定ローンは、「5年ごとに新車を乗り換えたい」「常に最新車種に乗っていたい」という人にとっては非常に合理的でメリットのある制度です。
ただし、長期的にはコストがかさむ可能性もあるため、自分のライフスタイルと優先順位(価格・快適さ・所有感)に応じて選択するのがポイントです。
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