フルビット免許と更新費用の真実|原付免許を“消された”過去は損だったのか?

運転免許

運転免許証にすべての区分が揃った状態、いわゆる“フルビット免許”。原付免許から始まり、普通車、大型二輪、大型車、大特、けん引、二種免許まで網羅しているこの免許ですが、かつては更新時に「原付は削除しましょう」と勧められた経験がある方もいるようです。今回は、フルビット免許の更新費用の実態や、原付免許の有無による違いについて詳しく解説します。

フルビット免許とは?

フルビット免許とは、法的に取得可能な全ての車種区分の免許が1枚の免許証に記載されている状態を指します。具体的には以下の通りです。

  • 大型免許
  • 中型免許
  • 準中型免許
  • 普通免許
  • 大型特殊免許
  • けん引免許
  • 大型二輪免許
  • 普通二輪免許
  • 原動機付自転車(原付)
  • 各種第二種免許

実際にはこれらすべてを取得している方は極めて稀ですが、自動車やバイク愛好者の中にはフルビットを目指す方も少なくありません。

更新時の手数料は免許の数に関係ある?

結論から言うと、「免許の種類が多くても、更新手数料は一律」です。たとえば、原付・普通車・大型車・けん引とすべて揃っていても、更新料は一般の運転免許更新料と同額(例:3,000〜3,850円程度)となります。

そのため、「原付があると余計に費用がかかるから削除しましょう」と言われたことが事実であれば、それは誤った案内ということになります。

なぜ原付を削除するよう言われたのか?

過去の一部の更新現場では、免許証の見やすさや記載スペースの都合などから、すでに上位免許(普通免許など)を持っている場合に「原付は消しても乗れるので削除しませんか?」といった案内がなされたこともあったようです。

しかしこれは制度的には意味がなく、原付の記載があってもなくても、普通免許以上を持っていれば原付に乗ることは可能です。つまり、記載がなくても法的には運転できるが、「記載されていた方がわかりやすい」という実務的な理由が背景にある可能性も。

原付記載のメリットとデメリット

メリット:
・免許証を見せるだけで原付が運転可能と明示される
・警察官やレンタル店などでの説明が不要

デメリット:
・免許証の枠に記載が増える(視覚的な問題)
・削除しても運転できるので冗長と感じる人も

つまり「削除しなければ損」「記載があれば得」という金銭的な違いは存在しません。

35年前の案内は誤情報だったのか?

今の知識からすれば、「原付があると更新費用が増える」との説明は間違いです。ただし、35年前の当時の情報環境や現場職員の判断によって、誤解や簡略化のための案内が行われた可能性は否定できません

とはいえ、それによって法的な不利益を被ったわけではないため、「損をした」というよりは「不要な削除だった」と捉えるのが自然です。

まとめ|フルビットの価値は自己満足?それとも実用?

免許証の全区分を揃えることに価値を見出す方もいれば、必要最小限の免許で十分という方もいます。更新費用や運転可能範囲には、原付の記載の有無は影響しませんので、こだわるかどうかは本人の自由です。

もし今後免許を追加取得する予定があるなら、フルビットを目指すのも一つの楽しみかもしれません。どのような形であれ、正しい知識で納得感のある免許管理をしていきましょう。

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