長く乗っている軽自動車、すでに17万キロを超えていると「いつ買い替えるべきか」「このまま車検を通すべきか」といった判断が難しくなってきます。特に貯金や家計に影響がある場合は、今すぐの買い替えは現実的ではないことも多いでしょう。この記事では、車検を受けるかどうか、そして1年後の買い替え判断が妥当かを、実際の維持費やリスクとともに解説します。
17万キロの軽自動車、どれくらいが“限界”?
軽自動車のエンジンやミッションは設計上、15万〜20万キロを目安に寿命が近づいてくると言われています。もちろん整備状況や使い方によって大きく変わるため、17万キロ=すぐに壊れるわけではありません。
しかし、以下のような症状が出ていれば注意が必要です。
- エンジンの振動や異音が増えた
- オイルの減りが早い
- エアコンや電装系の不調
- 足回りやサスペンションのへたり
特に車検のタイミングで複数の修理を勧められるような状況なら、「延命」に高額な費用をかける価値があるのか再検討する必要があります。
車検費用とその後1年の維持費をシミュレーション
軽自動車の車検費用は平均で60,000〜100,000円程度。ただし、年式が古く走行距離が多い車両では、追加の整備費用が発生する可能性があります。
【例】
車検基本料:70,000円
追加整備(ブレーキ・タイヤなど):50,000円
年間税金・保険・メンテ:60,000円
合計(1年維持):180,000円〜
これに対し、買い替えを行うと新たなローンや頭金が必要になるため、今すぐの出費はむしろ大きくなります。
1年後の買い替えを前提にした“延命”は現実的?
「とりあえず車検を通して1年だけ延命し、その間に買い替え資金を貯める」という判断は、経済的にも現実的な選択肢です。走行に問題がない状態であれば、あと1年乗ることに大きなリスクはありません。
ただし、車検前に信頼できる整備工場で事前点検を依頼し、近い将来に大きな故障が出そうかどうかを確認することをおすすめします。エンジンやCVT、足回りに大きな不具合が予想されるなら、無理に車検を通さず早めの乗り換えを検討するほうが、トータルコストを抑えられる可能性もあります。
買い替えを先延ばしにするメリット・デメリット
メリット:
- 一時的な出費(ローンや頭金)を回避できる
- ゆっくりと次の車種や資金計画を立てられる
- 売却や下取り時期をコントロールしやすい
デメリット:
- 故障リスクによる予期せぬ出費
- 売却価値がさらに低下する可能性
- 燃費や快適性、装備面での不満が続く
今の車を売る場合、走行距離が17万キロを超えると査定は非常に低くなりますが、車検を通すことで少しでも価値を維持することも可能です。
実例:18万キロで車検を通して1年後に買い替えたAさんの場合
Aさんは18万キロの軽自動車を所有しており、買い替えを検討していましたが、当時は資金に余裕がなかったため、とりあえず車検を通しました。整備費は約9万円で済み、その後1年間は故障もなく使用。
翌年、下取りはわずか1万円でしたが、新車購入時の下取り補助をうまく活用し、無理のないタイミングで乗り換えに成功しました。「慌てて買い替えてローンで苦しむより、計画的に動いてよかった」とのことです。
まとめ:焦らず「整備状況と資金計画」で判断を
17万キロを超える軽自動車でも、現時点で致命的な不具合がなければ、車検を通して1年延命する判断は十分合理的です。早く買い替えた方が安心ではありますが、貯金や生活に支障が出るような出費を避けることも大切な選択です。
事前に整備士に状態を診てもらい、今後1年でどの程度の出費が想定されるかを確認したうえで、「いつ買い替えるか」を自分のライフスタイルに合わせて選びましょう。
コメント