バイクのカスタムは見た目だけでなく安全性の向上にもつながります。中でも、テールボックスにウインカーを追加するという改造を検討するライダーは少なくありません。しかし「今のウインカーはそのままで、追加だけなら違反ではないのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、AF61トゥデイなどの原付バイクにおけるウインカーの追加に関して、法的な観点と安全性の側面から詳しく解説します。
道路運送車両法における方向指示器のルール
まず押さえておきたいのが、道路運送車両法に基づくウインカーの基準です。原動機付自転車を含む二輪車には、前後左右にウインカーを1対ずつ装備することが義務付けられています。また、装着位置や照度にも一定の基準があります。
一方で、法令では「補助的な」方向指示器の装着について明確に禁止していません。つまり、純正ウインカーを取り外さず、保安基準を満たした状態であれば、テールボックスに追加することは基本的に違法とはされないのです。
テールボックスへのウインカー追加のメリットと注意点
テールボックスへの追加ウインカーは、視認性の向上や夜間の安全確保に役立ちます。特に高い位置に設置されるため、後方車からの視認性が高まり、追突事故の防止に寄与するといったメリットも期待できます。
ただし注意点として、純正ウインカーとの連動性や、点滅間隔の変化(ハイフラ)が生じる可能性があります。これは電気抵抗の変化によって生じるもので、リレーや抵抗器の追加が必要になる場合もあります。
実際の取り付け例と配線方法
AF61トゥデイにおいて、テールボックスにウインカーを追加した事例も多く見られます。以下は一般的な配線手順の概要です。
- テールカウルを外し、純正ウインカーの配線にアクセス
- 分岐ハーネスを使用してテールボックス側に電源を引く
- 接続部は防水処理を施し、断線を防ぐ
- 追加ウインカーが保安基準に合致する照度であるか確認
市販のウインカー対応トップケース(例:SHAD、GIVI)を使えば、見た目も美しく、安全性も向上します。
違反とされるケースとは?
違反になるケースとしては、以下のような例が挙げられます。
- 純正ウインカーを取り外した上で、テールボックスのウインカーのみで走行
- 照度不足や、点滅間隔が基準を満たしていない
- ウインカーとして認識できないような取り付け方
また、配線ミスによりブレーキランプやポジションランプと誤作動することもあるため、電装関係に自信がない方はプロに依頼するのが賢明です。
点検時や車検への影響は?
原付には車検制度はないため、追加ウインカーが即違法と判断されるわけではありません。しかし、道路運送車両の保安基準違反と判断されると、整備不良での取り締まり対象になります。定期的な点検や夜間走行時の目視確認は必須です。
特に点滅の速さや明るさに違和感を覚えたら、早めの修正が必要です。
まとめ:追加ウインカーは可能だが、法令と安全性に配慮を
AF61トゥデイのような原付にテールボックス用の追加ウインカーを設置することは、保安基準を満たしていれば違反にはなりません。ただし、安全面や電装トラブルのリスクには十分に配慮する必要があります。
正しい知識と配線方法を押さえた上で、安全かつスタイリッシュなカスタムを楽しみましょう。
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