タクシーやバスなどの運転に必要な二種免許を取得する際、「応急救護処置」の講習が課されることがあります。しかし、一種免許の取得者と同じ講習を受けるのか、それとも二種免許だけで独立して行われるのか気になる方も多いでしょう。本記事ではその実態や背景、制度の目的などを丁寧に解説していきます。
応急救護処置講習とは何か?
応急救護処置講習とは、交通事故発生時に負傷者に対して適切な救命処置を行えるようにするための実技を含む講習です。胸骨圧迫(心臓マッサージ)や人工呼吸、AEDの使用方法などが主な内容です。
この講習は、交通事故発生時に命を救うための初期対応を学ぶものであり、一種・二種を問わず免許取得者にとって非常に重要な内容です。
一種と二種で講習のグループ分けはある?
基本的には、自動車教習所の運営方針や日程の都合によって、一種免許の受講者と二種免許の受講者が同じグループになることもあれば、別々になることもあります。
二種免許は職業運転者が対象となるため、内容や指導の強度がやや高度になる場合もありますが、実技の基本は共通です。つまり、特段の規定で「必ず分ける」とされているわけではありません。
実際の教習所での事例
例えば、ある教習所では、日程の調整上、一種と二種の講習が合同で実施されており、共通のマネキンやAEDトレーナーを使ってローテーションで学びます。
別の教習所では、二種免許取得者のみに特化した専門日を設け、より実務に即したケーススタディを交えた応急救護講習が実施されているところもあります。このように、運営形態は様々です。
講習内容と免除の条件
応急救護処置講習は、以下のような方は免除となることがあります。
- 医師・看護師などの医療系有資格者
- 既に一種免許取得時に講習を受講済の方で、講習修了から期限が経過していない場合
- 教習所の事前確認で必要性がないと判断された場合
このような例外もあるため、必ずしも全員が受講するとは限りません。申し込み時に確認しておきましょう。
講習時のポイントと注意点
実技講習では、服装や動きやすさも重要です。特に胸骨圧迫や人工呼吸の演習時には、スカートやヒールのある靴は避け、動きやすい格好で臨みましょう。
また、緊張して手順を忘れないよう、事前に動画などでイメージトレーニングをしておくと安心です。繰り返し練習することで、万が一の場面でも落ち着いて対応できる力が身につきます。
まとめ:一種と二種の合同実施も多いが、教習所により異なる
二種免許の応急救護講習は、一種の受講者と合同で実施されることもあれば、別で行われることもあります。教習所の方針や日程により異なるため、申し込み時に確認することが大切です。
職業運転者としての責任を持つ二種免許取得者は、より高い意識で救命処置に臨むことが求められます。命を救う第一歩として、この講習の意義をしっかり理解して臨みましょう。
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