V37スカイライン前期型でASCが再起動してしまう問題とその対策

カスタマイズ

V37スカイライン前期モデルにおいて、社外サブウーファー取付後にASC(Active Sound Control)の作動音が気になるという声が多く聞かれます。特に、コンピュータで一度オフ設定にしても、走行開始後に再度オンになるケースがあり、対応に困っているオーナーも少なくありません。本記事ではその仕組みと対策について解説します。

ASC(アクティブ・サウンド・コントロール)とは?

ASCは、エンジン音を疑似的にスピーカーから再生することで、運転時のスポーティな感覚を演出する機能です。とくに静粛性の高いダウンサイジングターボ車などでは、走行中のフィードバック感を補う役割があります。

しかし、サブウーファーや社外スピーカーの装着によって、本来のASC音が過剰に増幅されるケースがあり、これが「轟音」と感じられる原因となっています。

ショップでオフ設定したのに復活する理由

ASCをコンピュータでオフにしても、走行中に自動で復活してしまう理由の一つに「走行速度連動リセット機能」があります。Nissan車両の一部には、特定条件下(車速一定以上など)で電子制御モジュールが初期状態に戻る仕様があるとされており、これがASCの再起動に関係している可能性があります。

また、ショップが使っている機器によっては一時的な書き換えにとどまり、EEPROMなどに恒久的な変更ができていない場合も考えられます。

正規ディーラーの対応と違い

ディーラーでASCを無効化する場合、日産純正の診断機「CONSULT」を使用します。これにより、車両のCANシステムに対しより正確で恒久的な設定変更が可能になる場合があります。

ただし、ディーラーによって対応方針が異なり、「音響機能として設計された機能は無効化できない」として断られることもあります。そのため、あらかじめ対応可否と費用、設定保持の保証があるかを確認しましょう。

対処法とユーザー事例

以下は実際に試された対応策です。

  • 物理的にASCラインをカット:センタースピーカーまたはASC専用配線を無効化することで出力自体を止める。ただし、他の音響機能に影響する可能性あり。
  • DSP(デジタル・サウンド・プロセッサ)を活用:ASCの帯域(周波数)をカットし、実質的に聞こえなくするという方法。
  • ASCをオフに保てる専門ショップを探す:インフィニティ系車両の電装チューニングに詳しい専門店で、恒久設定が可能かを事前相談。

ユーザー事例として、「ASCをCAN通信レベルでオフに書き換えてもらったことで、再起動しなくなった」という声もありました。料金は2~3万円程度で、東京や大阪のカスタム系専門ショップで対応している例があります。

まとめ

V37スカイライン前期型においてASCの再起動問題は、単なる設定の問題にとどまらず、車両の電子制御特性に起因するものです。確実な対処には、正規ディーラーや信頼ある専門ショップでの恒久的な設定変更または物理的無効化が必要です。

ASCによる音が不快で、カスタムオーディオ環境を最大限に活かしたい場合は、専門的なアプローチが有効です。事前の確認と実績ある業者選びをおすすめします。

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