2ストロークエンジンを搭載するスクーター、特にAF27のような古いモデルでは、始動直後に大量の白煙が出ることがあります。この記事では、白煙の主な原因とその背景、対処法についてわかりやすく解説します。
白煙の正体は何か?
2ストスクーターの白煙の主成分は燃焼しきれなかったエンジンオイルです。特にオイルポンプ式のAF27などでは、エンジンが停止している間も、わずかにオイルがクランクケース内に流れ込むことがあります。
このオイルが始動後の燃焼室で一気に燃やされ、モクモクとした白煙として排出されるのです。特に長期間放置していた個体や、オイルシールにやや劣化がある場合に顕著になります。
放置車両で白煙が多くなる理由
中古で引き上げたAF27のような放置車両は、エンジン内にオイルが溜まっている可能性が高く、始動直後にそれが一気に燃えるため、白煙が通常よりも目立ちます。
実例として、筆者がメンテナンスしたAF27では、1週間以上の放置後に走行すると500mほど白煙が目立ち、その後は徐々に薄くなる傾向がありました。これは一時的なものであり、深刻なトラブルとは限りません。
オイルシール交換済みでも白煙が出るのはなぜ?
オイルシールを交換したにもかかわらず白煙が出る場合、以下のような要因が考えられます。
- 交換したオイルシールが完全に馴染んでいない
- クランクケースに残ったオイルがまだ燃焼しきっていない
- オイルポンプの調整がやや多めになっている
これらの要因が重なると、1~2kmの走行中に白煙が多く見られることがあります。ただし、しばらく走行すれば安定することが多いです。
定期的な走行と暖機の重要性
白煙の軽減には、週1回程度の暖機運転では不十分な場合があります。最低でも10~15分間の実走行を定期的に行うことで、燃焼室や排気系に溜まったオイルやカーボンの除去につながります。
特に気温の低い時期や湿度の高い時期には、白煙が目立ちやすくなるため、定期的な走行でコンディションを維持しましょう。
異常な白煙かどうかを見分けるポイント
次のような症状がある場合は、異常の可能性も考えられます。
- 1km以上走っても白煙が消えない
- オイルタンクの減りが極端に早い
- エンジンがかかりにくい、またはエンストしやすい
これらが当てはまる場合は、オイルポンプの調整不良や再度のオイルシール不良などを疑い、専門店での点検をおすすめします。
まとめ:白煙は一時的な現象の可能性が高い
AF27などの2ストスクーターにおける始動直後の白煙は、基本的にはエンジン内部に溜まったオイルの燃焼によるものです。特に放置期間があった車両では、一時的に白煙が目立つのは珍しくありません。
1km程度の走行で煙が落ち着くようであれば、大きな問題ではないことが多いですが、頻繁に出るようであれば一度オイル量やオイルポンプの調整を見直してみましょう。
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