カロッツェリアのナビは高性能で人気が高い一方、走行中の操作制限に関して「パーキング信号をアースさせるだけで解除できるのか?」という疑問を持つ方が少なくありません。この記事では、実際の仕様や車速パルスとの関係、注意点について詳しく解説します。
走行中の制限はなぜかかっているのか?
ほとんどのカーナビには、走行中にテレビの視聴や一部操作が制限される機能が搭載されています。これは運転者が操作することで事故のリスクを高めるため、道路運送車両法に基づきメーカーが安全機能として設計しているものです。
制限は「パーキング信号(サイドブレーキ)」と「車速パルス」の2つを元に制御されており、単にパーキング信号をアースに落とすだけでは解除できない場合があります。
カロッツェリア製ナビの仕様と動作例
カロッツェリアの一部ナビ(特に最新モデル)では、パーキング信号に加えて車速パルス信号を参照し、一定速度以上の走行中は操作・視聴を制限するロジックが組み込まれています。
これは走行中に「パーキング信号がONのまま」「かつ車速が出ている状態」が不自然であることから、内部的に不正検知として動作制限を継続する仕様です。
走行中視聴・操作を可能にする方法
方法としては次の3つがあります。
- キャンセラーキットの取り付け
市販のテレビキャンセラーやナビキャンセラーは、パーキング信号や車速信号を制御し、ナビ本体に「停車中である」と誤認させる仕組みです。 - 手動スイッチでの切替方式
スイッチで車速信号をカットまたは切り替える方式。DIYでも可能だが確実性や安全性はやや劣ります。 - 配線加工(上級者向け)
ナビ裏の配線からパーキング信号・車速信号を一部カット・アースなどで処理する方法。リスクや誤作動の可能性もあるため慎重な対応が求められます。
助手席での操作を目的とする場合でも、誤作動・エラーが出るとナビ本体がフリーズしたり、保証対象外になる可能性があるため、市販のキャンセラーキット(適合品)を使う方法が最も現実的です。
注意すべき法的・安全面のリスク
道路交通法第71条により、走行中に画面を注視することは違反となります。つまり「助手席の同乗者が操作・視聴するため」であっても、運転者が操作した形になれば違法になるリスクがあります。
また、ナビ本体の内部設定や改造が原因で車両システムに不具合が出た場合、車検に通らない・メーカー保証が無効となる場合もあります。
実例:カロッツェリア楽ナビでの事例
ユーザーAさんはAVIC-RQ920でキャンセラーキット(専用品)を導入。走行中でも助手席からテレビやナビ操作が可能になりました。メーカー保証を受けるため、配線加工ではなくコネクタ式タイプを選択しました。
一方、ユーザーBさんはDIYで車速信号を切断したところ、ナビの位置情報がズレたり、一部機能が正常に動作しなくなったため、後日キャンセラーへ切替。
まとめ
カロッツェリアのナビは、パーキング信号をアースするだけでは完全に制限解除できない機種もあります。車速パルスを検知して判断しているため、解除にはキャンセラーキットの使用が最も安全で確実です。
助手席の同乗者が操作する目的でも、道路交通法や製品保証の点を十分理解したうえで、適切な方法で対応しましょう。
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