車の下回りに見られる“パテのようなもの”の正体とその理由|防錆・補修・加工の視点から解説

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車の下回りを覗いたときに、パテのようなものが不規則に塗られていて「これは何?」「どうしてこんなに汚い?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。実はこれ、見た目以上に大事な役割を担っている処理なのです。本記事では、その正体や目的、施工の種類や見た目に関するポイントなどをわかりやすく解説します。

下回りの“パテのようなもの”の正体は?

車の下部に見られる粘土状やコーキング剤のような物質の正体は、多くの場合「アンダーコート」「シーラー」「防錆パテ」などと呼ばれる防錆処理剤や補修剤です。メーカーによって多少異なるものの、金属部をサビから守る目的で新車時や修理時に施されます。

特にタイヤ付近のホイールハウスやフロアパネル周辺など、泥・水・塩分が跳ねやすい箇所には厚めに塗られることが一般的です。

なぜ下回りにそんな処理が必要なのか?

日本は降雪地帯も多く、冬季には道路に融雪剤(塩化カルシウム)が撒かれます。これが金属部品に付着するとサビ(腐食)の原因になります。そのため、下回りへの防錆処理はとても重要です。

また、アンダーコートは防錆だけでなく、飛び石から車体を守ったり、走行中のノイズを軽減したりする目的もあります。

見た目が“汚い”のは施工方法や経年劣化が影響

「汚く塗られている」と感じる場合、その多くは以下のいずれかが原因です。

  • 純正ではなく後施工の防錆処理で見た目より機能重視の作業だった
  • 事故修理や板金補修で再度パテ処理された箇所
  • 経年劣化や汚れ付着によるもの

ディーラー整備でも下回り塗装は整っていない場合があり、特に中古車では前オーナーがDIYで処理していたケースも少なくありません。

防錆パテ・シーラー処理の種類と特徴

車の下回りに使われる主な処理は次の通りです。

  • アンダーコート:黒く厚みのある塗料でサビを防止しつつ飛び石にも強い
  • シームシーラー:溶接面やパネル接合部に塗られるゴム状のシール剤
  • ボディパテ:板金補修などで塗装前の凹凸を埋める目的で使用

これらはすべて、防水・防錆・補強のために使用されており、美観より車体の保全が優先されます。

DIYでの塗布やリフレッシュも可能

アンダーコートや防錆スプレーは市販もされており、DIYでの施工も可能です。スプレータイプや刷毛塗りタイプがあり、錆が出る前に塗ると効果的です。

ただし、誤った施工はサビを助長することもあるため、基本的にはプロに依頼するのが安全です。

まとめ:見た目より機能重視の“パテ”処理は車体保護の要

車の下回りにある「パテのようなもの」は、防錆や補強のためにとても重要な役割を担っています。見た目が整っていなくても、機能を優先した処理であることがほとんどです。

気になるようであれば、ディーラーや整備工場で状態を確認してもらい、必要に応じて清掃・再施工を依頼するのも選択肢です。車の寿命を延ばすためにも、下回りの保護は意識しておきたいポイントですね。

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