駐車場で車の下に赤い液体を見つけたら、多くの人が「冷却水が漏れているのでは?」と不安になるでしょう。特にトヨタ車に多い赤色のクーラント(LLC)は、一見して見分けやすい反面、漏れが一時的だったり他の原因が紛れているケースもあります。
赤い液体の正体とは?
トヨタ車に採用されている冷却水(スーパーLLC)はピンクまたは赤色であることが多く、漏れた場合は地面に明確に色が付きます。
他の液体と間違えやすい例としては以下があります。
- ATF(オートマチックトランスミッションフルード):やや赤みがあり、冷却水と混同されがち
- パワステオイル:これも赤色のことがあり、確認が必要
これらはそれぞれ漏れている場所や性質が異なるため、発見した液体の「におい」「粘度」も重要な判断材料となります。
なぜ漏れていないように見えることがあるのか
冷却水の漏れは常に継続的とは限りません。一時的な圧力変化や気温差、キャップの不具合などで一時的に吹き出すこともあります。
たとえば、エンジン停止直後の高温状態で膨張した冷却水がリザーバータンクから噴き出し、その後冷えたことで見た目上は漏れていないように見える、ということがあります。
車検館や整備工場で漏れが見つからない理由
実際に点検した際に漏れが見つからない場合、以下の可能性が考えられます。
- 漏れが微量である(長期間で減るタイプ)
- 漏れが冷却時にのみ発生(熱膨張によりキャップやホースの接合部から漏れる)
- リザーバータンクのオーバーフロー(満杯の状態で駐車し傾斜や気温で溢れた)
一度漏れ止め剤を使用した車両などでは一時的に塞がっている場合もあります。
自分でできる簡単な確認方法
まずは冷却水のリザーバータンクをチェックし、「LOW」と「FULL」の間に液面があるかを確認します。少しでも減っているようなら、継続してモニタリングが必要です。
また、車を駐車する際に下に新聞紙などを敷き、翌朝の液体付着を確認することで微細な漏れを判断できます。
専門的な点検を依頼するタイミング
次のような症状がある場合はすぐに整備工場に相談するのが安心です。
- 冷却水の減りが継続している
- エンジンルームに甘いにおいが残る
- 加熱警告灯が点く(もしくは水温が高めで安定)
漏れの箇所がわからない場合には、冷却系統に加圧して点検する「プレッシャーテスト」が有効です。
まとめ:赤い液体=すぐに異常とは限らないが、経過観察は必須
トヨタのアイシスで赤い液体を発見した場合、それが冷却水である可能性は高いですが、必ずしも常時漏れが続いているとは限りません。ただし一度でも漏れの形跡がある場合は、継続して冷却水の量と状態を確認しましょう。
安心して乗り続けるためには、早期に信頼できる整備工場で診てもらい、必要であればホースやキャップ類の交換も検討することをおすすめします。
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