バイク用ヘルメットの選定において、安全性は最も重視すべきポイントです。特にTT&COの「スター」とSHOEIの「グラムスター」のように、どちらもデザイン性に優れるモデルである場合、性能や規格による違いを知ることが安心・納得の購入につながります。この記事では、それぞれの安全性を素材や構造、試験規格の観点から比較し、あなたの選択をサポートします。
SG規格とは何か？両モデルの共通項
まず両ヘルメットに共通しているのが「SGマーク」の取得です。これは日本国内の一般財団法人製品安全協会による安全基準で、主に国内市場で求められる最低限の衝撃吸収・視界・保持装置の性能が確認された製品に付与されます。
つまりSG規格に適合している時点で、ある一定水準の安全性は担保されていますが、それ以上の性能差を決めるのは素材・構造・ブランド独自の安全試験です。
TT&CO スターの特徴と安全性
TT&COのスターは、クラシックなビンテージスタイルで人気を集めるオープンフェイスヘルメットです。素材には主にABS樹脂が使われており、軽量で日常使用に適した設計です。
ただし、SG規格に準拠しているとはいえ、高速走行や長距離ツーリングを前提とした安全試験（たとえばSNELL規格やJIS2種など）まではカバーしていないことが多く、強度や耐久性の面ではハイエンドモデルに劣る点もあります。
SHOEI グラムスターの特徴と安全性
グラムスターはSHOEIが誇るクラシックスタイルのフルフェイスヘルメットで、軽量なAIM（Advanced Integrated Matrix）複合素材を使用しながらも、JIS・SG・SNELLなど複数の規格に準拠するハイエンドモデルです。
特に衝撃吸収性能ではEPSライナーが多層構造になっており、事故時の衝撃を効率よく分散・吸収する設計。また風切り音や通気性、視界確保といったライダーの快適性・集中力維持にも優れた作りがされています。
素材による安全性の差
| ヘルメット | 主な素材 | 特徴 |
|---|---|---|
| TT&CO スター | ABS樹脂 | 軽量で価格が安いが、強度や耐熱性は中程度 |
| SHOEI グラムスター | AIM（繊維複合素材） | 高強度・耐貫通性・耐熱性に優れる |
このように、SHOEIは素材の開発段階からライダーの安全性を第一に考えており、事故時の被害軽減性能は明らかに高い水準にあります。
用途に合わせた選び方の提案
街乗り中心でクラシックな雰囲気を楽しみたい人にはTT&COのスターは魅力的な選択です。一方、高速道路や長距離ツーリング、雨天・夜間走行を頻繁に行うライダーには、SHOEIグラムスターの方が総合的な安心感があります。
価格帯はTT&COが2万円台〜、SHOEIグラムスターは5万〜6万円程度と差がありますが、安全性と快適性に投資する価値は十分にあります。
まとめ：安全性重視ならSHOEI、デザイン重視ならTT&CO
TT&COスターとSHOEIグラムスターはそれぞれ異なる魅力を持つモデルですが、安全性という観点ではやはりSHOEIが一歩リードしています。「万が一」に備えたいライダーには、素材・衝撃吸収性・耐久性に優れるSHOEIのヘルメットをおすすめします。
一方で「気軽に乗る」「街乗りメイン」など、ライディングスタイルが穏やかであれば、TT&COスターの個性あるスタイルも十分選択肢となります。
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